平成之大馬鹿門騒動
平成8年3月、京都の仏教大学が新図書館などの建設にあわせて正門周辺の改修工事をした際、彫刻家・空充秋(そらみつあき)が制作した門柱が贈られた。大学側は当初、気づかなかったが、4月3日の入学式で、教員が門柱の側面に30cm四方の大きさで「平成之大馬鹿門」と彫り込まれていることを発見した。大学と空とで題名を削るかどうか話し合いが続けられたが、決裂した。大学は「馬鹿という言葉は大学には不適切。削ってほしい」と要求。空は「作品を削るというのは、自殺しろというのと同じ」と対立。大学側が引き取りを拒否したため、2ヶ月後の6月、門柱を香川県木田郡庵治町の自宅に持ち帰った。その後、各地から門柱の要望があり、平成8年8月、空は兵庫県宍粟市へ寄贈した。現在、千種高原へ向かう道路を挟んで相対し聳える、おごしき山(1095m)と空山(901m)の、それぞれの山頂に1基づつ設置されている。(参考文献:中井真孝「平成之大馬鹿門と新聞記事」 鷹陵150号 1996年)
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