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2024年7月24日 (水)

「うなぎと梅干し」は本当に食べ合わせが悪いのか?

07_27_1r_2  本日は土用の丑の日。そして土用の丑の日にはウナギを食べる習慣がある。むかしからウナギと梅干を一緒に食べると体に良くないと言い伝えられている。医学的な根拠はなく、あくまで迷信のたぐいである。いったい何故そのような迷信が生まれたのだろうか。一般的には、贅沢を戒めるためだろうと考えられるが、こうした「食い合わせ」は古代中国の陰陽五行にもとづくものという説がある。宇宙のすべては、木・火・土・金・水の5種類の元素からできているという五行説があった。この5種類の元素は、人間の5つの内臓と、5つの味覚に結びつけられ、そこから「食禁(食べると害になるもの)」と「食宜(健康によい食べ物)」という考え方が生れた。この考え方は日本にも伝えられ、その後、食禁は「食い合わせ」として、貝原益軒の「養生訓」にも登場し、一般へ広まったといわれている。「スイカと天ぷら」「カニと柿」「ミカンとナツメ」「ギンナンとウナギ」などが紹介されている。しかし科学的にみて食品成分が化学反応して毒素になるということはなさそうだ。だが、食中毒の多い季節、消化のわるいものは十分に注意が必要である。現代の栄養学では、中華食堂定番の「ラーメンと焼飯」など炭水化物摂取量が増えるため「合食禁」の悪例といえる。 西洋では果物のイチゴとバナナがよくない食べ合わせと言われている。

 

 

2024年7月15日 (月)

コーヒーは一日三杯まで

Blend1   コンビニや駅の売店、自動販売機、どこでも気軽に飲めるコーヒーですが、集中力を高める効能があるカフェインは、大量に摂取すると中毒を起こし、最悪の場合、死亡するリスクもある。18世紀スウェーデンの王グスタフ3世は、コーヒーが毒だと信じていた。それを証明するべく、王は1人の殺人犯に死ぬまで毎日コーヒーを飲み続ける刑を科した。比較のため、別の殺人犯が毎日紅茶を飲む条件で釈放された。実験の監督と、検死の医師が2名雇われた。いの一番に死んだのは、医者だった。ついで王がストックホルムの劇場で反対派から銃で撃たれて死亡した。そして、殺人犯の1人が83歳で死んだ。紅茶を飲み続けた方の囚人だった。結局コーヒー有害説を立証できなかった。その後、コーヒーは世界中に普及していく。フランスの文豪バルザックは毎日50杯のコーヒーを20年間も飲み続けた。51歳で早逝したがコーヒー中毒ではなく過食による糖尿病が原因といわれる。彼によると「コーヒーを胃に入れると、脱兎のごとくアイデアが沸き上がるという」。

    最近のある調査によると、コーヒーを1日に2杯から4杯飲む人は、まったく飲まない人よりも自殺する確率が50%も低くなるという。コーヒーを定期的に飲まないと頭痛がする、気分が落ち込むなどいう人がいるが、カフェインには緩やかな抗うつ剤のような役割があるらしい。

 世界でいちばんコーヒーを飲んでいる国はどこ?コーヒー製品の国内供給涼をランキングすると、第1位はアメリカ、2位フィリピン、3位フラジル、4位日本、5位ドイツでした。もちろん人口割りの調査で比べと、北欧ヨーロッパも多い。

Large  コーヒー党の有名人といえば、高倉健。松本清張は煙草もコーヒーもよく飲んだが天寿を全うしている。 世界一の長寿王ハビエル・ペレイラ翁はなんと167歳!(非公認)彼は長寿の秘訣を「くよくよせずにたくさんコーヒーを飲んでうまい葉巻を吸うことさ」といっている。この名言はコロンビアの記念切手に書かれている。(Javier Pereira)  

2024年7月12日 (金)

ジャガイモの芽による中毒症状

    ジャガイモは新大陸の発見によって、原産地ペルーからヨーロッパへともたらされた。ジャガイモは栄養価もあり、保存性もよく、人々の飢えを救う大切な食物である。ジャガイモはナス科ナス属、学名はソラヌス。芽にはソラニンというサリンに似た一種の神経毒素が含まれる。今年の7月9日、鳥取県八頭町で児童がジャガイモを調理して食べた後、腹痛を訴える食中毒が発生した。

Img7b154288zikbzj     1969年のロンドンの小学校で食中毒が起きた。夏休み中、ずっと給食室にあったジャガイモが誤って給食の食材に使われた。6時間後、78人が倒れ、17人が入院。うち3人が重態となった。嘔吐、痙攣、発熱。重い患者は昏睡状態に陥ることがある。2019年7月12日、宝塚市の小学校で校内で採れたジャガイモを食べた児童13人が軽い食中毒になった。ジャガイモの芽は恐ろしい。

 

 

2024年7月10日 (水)

江戸っ子と納豆

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 本日は納豆の日。よく煮た大豆を納豆菌で発酵させた食品が納豆である。納豆を入れた縄文土器が出土しており、日本人が古くから大豆を蛋白源として利用していたことがわかる。縄文人が何と呼んでいたか明らかではないが、後漢の中国では「豉(し)」と文献にある。平安朝の「和名抄」に「クキ」と見える。平安時代、寺院の納所(納屋)に置いていた豆が発酵して美味しかったので、売り出され、それが「納所の豆」と言われ納豆という語が生まれた。もともと納豆がよく食べるようになったのは山国である京都の人が最初であり、昔から納豆が作られ食されてきたが、江戸時代になって江戸で納豆が大流行した。早食いものが江戸っ子の気性に合っていたらしい。紀州田辺藩の原田某が書き記した随筆「江戸自慢」(安政年間成立か)の中で、「江戸に烏の鳴かぬ日はあれど、納豆売りの来ぬ日はなし」とある。このように江戸の町では、毎朝、夜明けと共に納豆売りが長屋の隅々までやってきたのである。納豆といえば水戸の名産が有名だが、意外と新しく明治になってからのことである。笹沼清左衛門が明治22年、天狗納豆を水戸駅で売り始め評判となった。(7月10日)

 

 

 

 

2024年5月 9日 (木)

アイスクリームはもともと兵士の健康食だった?

0231   5月9日は「アイスクリームの日」。今では暑くても、寒くても一年中アイスクリームを食べる人が多くなった。アイスクリームが嫌いという人はあまり聞いたことがない。アイスクリームのそもそものルーツは諸説あるが、古代ギリシア・ローマ時代にまでさかのぼる。冬の間に降った雪や、自然にできた氷を保存し、蜜などを加えたものを戦場で戦っている兵士に疲労回復の健康食として供したのが始まりといわれる。ほかに中国が起源とする説もある。13世紀の終わりころ、中国でアイスクリームを食べたマルコ・ポーロが帰国後、そのつくり方をイタリアに伝えたといわれる。楽聖ベートーヴェンもアイスクリームが好きだった。「今年の冬は暖かいので氷が少なく、アイスクリームが食べられるかどうか心配だ」と日記に書いている。日本でアイスクリームが広まるのは明治になってから。米国で製法を学んだ出島松蔵が明治6年、明治天皇にレイシの果物と共に「あいすくりん」を献上したのが始まりである。

 

2024年5月 6日 (月)

コロッケの日

588   日本の代表的なお惣菜コロッケ。フランス語クロケットcroquetteが訛ったもの。明治に伝来したが、大阪でジャガイモを裏ごししたコロッケが作られ、大正には庶民にまで普及した。「ワイフ貰ってうれしかったが、いつも出てくるおかずはコロッケ」(コロッケの唄、大正7年)に歌われるほど一般的になった。世界にはオランダのクロケット、ペルーのレジェーナなど多種多様のコロッケがある。

日本人で誰が最初にコロッケを作ったかについては複数の説があるが、五島英吉(ごしまえいきち)もその一人。五島は長崎県の五島列島の生まれで、戊辰戦争に巻き込まれて函館に渡り、五稜郭で戦うも敗戦。函館で西洋料理店、五島軒を開店し、カレーなどの料理を考案した。北海道のじゃがいもを使ったコロッケも彼の考案だといわれている。(croquet,rellena) 5月6日

2024年5月 5日 (日)

粽(ちまき)と柏餅

Img_997653_34974248_2     なぜ「こどもの日」(端午の節句)に粽や柏餅を食べるのか。むかし関西では粽、関東では柏餅を食べるという傾向があった。

    粽や柏餅は葉っぱに意味があります。そもそも柏餅のような葉っぱに包んだ食べ物は、弥生時代や古墳時代にかけて、田植えをする女性たちが外で働きながら食べる携帯食として葉っぱで包んだものが始まりです。

次にこどもの日ですが、その由来は平安時代に中国から端午の節句が伝来したときに粽が伝えられたと考えられる。粽は中国の戦国時代の詩人、屈原の霊を慰めたのが由来とされる。汨羅(べきら)という河に身を投げた屈原が、魚に食べられないように、楚の人々が小船の上から供物を投げ入れて弔ったのがはじまり。ある日、屈原があらわれて「米を龍にとられてしまうから、今後は楝樹(れんじゅ)の葉でもち米を包んで、色糸で結んでいただきたい。この2つは龍が嫌うものだから」といった。これが粽のはじまりだといわれる。(「続斉諧記」)

   端午の節句の厄除け行事が、日本では菖蒲の葉を軒先に飾ったりして邪気を払った。これが戦国時代になると菖蒲が「尚武」または「勝負」の響きに似ていることから男子の出生や成長を祝う行事に変化した。となると健康な男子を生むためにはお母さんが健康であることが、まず第一になってくるので、田植えの季節に古くから食べられてきた柏の葉で巻かれたお餅を食べられるようになった。柏餅の柏は昔から神聖な木とされていたことや、子孫繁栄に結びつけ、縁起のいい食べ物となったということである。

2024年4月12日 (金)

パンの日

Img_0735_3  「パンさえあれば、たいていの悲しみには堪えられる」セルバンテス

  ロシアとウクライナは小麦の主産地であるが、ウクライナ侵攻で世界の小麦供給に悪影響を及ぼしている。本日は「パンの日」。 日本語パン pan は、ポルトガル語 pao から来ている。1600年ごろ、長崎に来たポルトガル人が、その製法を教えたのである。ところが、日本は米、大麦、アワ、ヒエなどを、粒のままで煮て食べる粒食民族だったため、小麦粉で作るパンは、あまり口にあわなかったとみえ、それほど普及しなかった。   天保12年のこの日、伊豆韮山代官の江川太郎左衛門が軍用携帯食糧として乾パンを作った。これが日本で初めて焼かれたパンと言われている。昭和58年、パン食普及協議会が制定。明治になっても、どちらかというと菓子パンとして発達したのがパンの歴史である。アンパンを発明したり、ジャムパンやクリームパンなどがさかんに作られ、おやつがわりとして食べられていた。

 

Img_3939    日本の家庭でパンを食べるようになったのは、1900年以降で、文化人が好んで洋食として取り入れたからである。志賀直哉は大正時代末期からすでにパン、バター、牛乳という朝食スタイルだった。一般大衆がパン食になるのは、学校給食が普及した戦後からである。今では、あんパン、ジャムパンといった菓子パンからホットドック、クロワッサンやマカロンといったスイーツの種類も豊富になった。最近は炭火であぶったチョリソーを、半分に切ったフランスパンにソーセージをはさんだアルゼンチンのチョリパンが日本でも食べられる。

 

1egyptbreadmakinggranger     世界でパンを初めて食べだしたのは古代エジプト人である。6000年前ナイル流域に定着しだしたころから、ひたすらパンを主食にしてきた。パンつくりは女の仕事で、そのころ「パンをふくらます技術」は秘中の秘としてエジプト人の間に守られていたが、イオニアを経てギリシアへ、さらにローマへ伝わった。ローマ時代にはパン屋やパンの工場もできていたことが、ポンペイの遺跡発掘で、わかっている。その後、ルネサンスの勃興とともにその技術は向上し各国に広まったが、フランスにおいて特に著しい発達を遂げた。一方、イギリスには古代ローマから伝えられたものが山高の独自の形態を生み出し、現在のアメリカのパンの元祖となり、中央アジアに始まるライ麦パンはロシア・ドイツなどで発展した。(choripan) 4月12日

 

2024年4月10日 (水)

最初の駅弁は握り飯だった

   本日は「駅弁の日」。平成5年、日本鉄道構内営業中央会が。「弁当」の「とう」から10日、「4」と「十」を合成すると「弁」の見えることから、この日に。駅弁の魅力をPRするのが目的。
    一般に日本最初の駅弁は明治18年7月16日、旅館「白木屋」の嘉平が宇都宮駅で竹皮に包んだ梅干し入りの握り飯を5銭で販売したのが始まりとされ、現在この日は「駅弁記念日」と制定されている。しかし最初の駅弁は他にも梅田駅(明治10年)、神戸駅(明治10年)、敦賀駅(明治15年)、上野駅(明治15年)、高崎駅(明治17年)など諸説あるようだ。ちなみに現在のような折り詰め「幕の内駅弁」は明治22年に「まねき食品」の竹田木八(画像 1851-1903)の発売したものが最初とされる。当初は列車が少なく、一緒に始めた友人は撤退したが、日清・日露戦争時には軍隊弁当がよく売れ、現「まねき食品」を創業した。(4月10日)

 

 

2024年3月 2日 (土)

ホットドッグはドイツ生まれ

Hotdogbuns06   温めたソーセージを細長いパンで挟んでサンドイッチにしたホットドッグは、いかにもアメリカ的な食べ物ですが、その起源は意外にもヨーロッパである。地中海東岸ではフライにした魚をパンに挟んで食べる習慣が古くからあった。ドイツのフランクフルトではソーセージをパンに挟んで食べる。1860年頃、アメリカに移民したドイツ人は「フランクフルター(フランクフルト・ソーセージの意味)」を持ち込んだ。1901年、新聞漫画のタッド・ド―ガンがフランクフルターを犬のダックスフントに見立ててパンを新聞に載せたところ、読者はその際ダックスフントのスペルがわからず「ホットドッグ」(熱い犬の肉)と悪口を言ったところ、店主は、むしろその言葉を応用して「ホットドッグあります」と看板に大きく書いて宣伝した。めずらし好きのアメリカ人は、なんのことかと、さつそくおおぜい詰めかけ、大盛況。アメリカ中の評判になり、店舗を増やしていってホットドッグが全米に広まった。

 

 

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