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2023年5月19日 (金)

校正ミスはなぜおこるのか

 本日発行の四国新聞が日付を間違えて4月19日になっているらしい。こんな校正ミスは前代未聞だ。校正といえば新聞社や出版社だが、機密を要する大学入試問題は誰が校正しているのだろうか。2023年1月14日に行われた大学入学共通テストの世界史Bの問題で「科挙」を「科拳」、ウマイヤ朝初代カリフ「ムアーウヤ」を「ムアーウィア」と誤記があった。「科挙」とは中国隋代からはじまる官僚登用試験のことで、清末まで1300年間にわたり行われた。有能な人材を採用するものであるが、日本の大学入試試験もある種の科挙制度に類似するものであるといってもあながち間違いではない。ほかにも生物で「勾配」を「匂配」というミスがあった。なぜ厳正なる試験問題に単純な校正ミスが頻発するのか、情けない話である。印刷所、校正者など秘密性を保持するため少人数で行っているのであろう。3月には尼崎の中学校で卒業証書の校正ミスが起きた。「課程」を「過程」と変換ミス。欧米ならABCと直接入力するだけだが、日本語の場合、漢字変換するので同音異義語の選択にミスが生じることが多い。

 高級官僚の集まる政府でも菅政権の看板であるデジタル法案の関係資料に大量の誤りがあった。例えば「地縁」が「地緑」に、「昭和六十六」(実際には存在しない)や「海上保安長長官」(正しくは海上保安庁長官)といった誤記が計45カ所に上る。あり得ないようなミスで、「それこそデジタル技術でチェックできないのか」という声が上がっている。校閲ガールの石原さとみならどんなリアクションをするのだろう。

よくあるミス。

×すいません。 〇すみません

2023年5月 3日 (水)

本と読書に関する名言・ことわざ・文献書誌学

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   印刷術が広くゆきわたるまで、写本図書の利用は一握りの学者に限られていた。刊本の図書がその数を増すにつれて、書物は万人のためにあり、民主主義の精神にとって重要であることがわかってきた。ここでは、古今東西の本と読書に関する格言・箴言・名言・文献を集める。

有益な書物とは、読者に補足を要求せずにはおかれぬような書物のことである。(ボルテール)

 

三日、書を読まざれば、語言味わいなし。(世説新語)

 

単に知るのみならず、その知識に従って行動せよ。(フィヒテ)

 

どの時代にもそれぞれの課題があり、それを解くことによって人類は進歩する。(ハイネ)

 

人生の至楽は読書にあり。(永井荷風)

 

書物はひもとかなければ、一片の木片にすぎない。(イギリスのことわざ)

 

A closed mind is like a closed book,just a block of wood.

 

閉じられた本は塊でしかない

 

A book that is shut is but a block.

 

すべて良き書物を読むことは、過去の最もすぐれた人々と会話をかわすようなものである。(デカルト)

 

書を読みて栄える者を見たり、書を読みて落ちぶれる者を見ず。(金言童子教)

 

機知に富みうちとけた言葉は永久に生命を持つ。(ゲーテ)

 

身体には鍛錬、心には読書。(アディソン)

 

この世のあらゆる書物もお前に幸福をもたらしはしない。だが書物はひそかにお前自身の中にお前を立ち帰らせる。(ヘッセ)

 

書物なき部屋は魂なき肉体のごとし。(キケロ)

 

私の実際的な読書の法則は三つある。
1.一年を経過していない本はどれも読まないこと
2.有名な本のほかは読まないこと
3.好きな本のほかは読まないこと(エマーソン)

 

私は人生を知ったのは人と接したからではなく、本と接したからである。(アナトール・フランス)

 

人生は短い。この書物を読めばあの書物は読めないのである。(ラスキン)

 

人の品格はその読む書物によって判断できる。それはあたかも、人の品格がその交わる友によって判断できるがごときものである。(スマイルズ)

 

本の世界では物事が説明されるが、実人生では説明なんかありはしない。人生よりも本を好むという人がいるが、驚くにはあたらないと思う。本は人生に意味づけしてくれるものだから。(バーンズ「フローベールの鸚鵡」)

 

読書百遍、義自(ぎおのずから)見(あら)わる。(魏志)

 

万巻の書を読み万里の路を行けば自ずと胸中に自然が映し出されるようになる。(董其昌)

 

読書とは、著者の魂との邂逅である。(亀井勝一郎)

 

読書は人間としての純粋な時間である。(亀井勝一郎)

 

インドの全財宝をあげても、読書の楽しみには換え難い。(エドワード・ギボン)

 

書物は友人と同様、数多くあるべきであり、そしてよく選択すべきである。(フラア)

 

読書のほんとうの喜びは、なんどもそれを読み返すことにある。(ロレンス)

 

読書に費やしただけの時間を、考えることに費やせ。(アーノルド・ベネット)

 

書物は一冊一冊が一つの世界である。(ワーズワース)

 

用例なき辞書は骸骨である(ヴォルテール)

 

書物を読むということは、他人が辛苦してなしとげたことを、容易に自分に取り入れて自己改善する最良の方法である。(ソクラテス)

 

本は知性のさまざまな機能に働きかける(フランシス・ベーコン)

 

おろかな学者は、おろかな馬鹿者よりも、ずっとおろかである(モリエール)

 

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   書物に関する文献目録

図書の部
倭板書籍考 幸島宗意撰 1702
官板書籍解題略 杉山精一訳 1847
日本書籍考 林羅山撰 1850
文芸類纂 榊原芳郎 1878
古梓一覧 西村兼文 1882
本朝書籍刊考 黒川真頼 1895
日本訪書誌 楊守敬 1897
国書解題 佐村八郎 1897
日本印書考 中根粛治 1899
明治出版史話 三木佐助 1901
古文旧書考 島田翰 民友社 1905
漢籍解題 桂五十郎 明治書院 1905
近藤正斎全集 近藤守重 1907
日本古刻書史 朝倉亀三 1907
徳川幕府時代書籍考 牧野善兵衛 1912
朝鮮図書解題 朝鮮総督府 1914
江戸物語 和田維四郎 1915
慶長以来書賈集覧 井上和雄編 1916
嵯峨本考 和田維四郎 1916
訪書余禄 和田維四郎 1918
製本術 島屋政一 1918
図書学概論 田中敬 冨山房 1924
解題叢書 経籍訪古志 廣谷雄太郎 廣谷国書刊行会 1925
典籍叢談 新村出 岡書院 1925
敦煌石室の遺書 石浜純太郎 懐徳堂 1925
書庫之起原 植松安 間宮書店 1927
京阪書籍商史 蒔田稲城 1928
書物装釘の歴史と実際 庄司浅水 1929
思想名著解題 春秋社 1929
本邦書誌学概要 植松安 図書館研究会 1929
書物の敵 庄司浅水  1930
書誌学とは何か 寿岳文章 ぐろりあそさえて 1930
装釘の常識 三村清三郎 岡書院 1930
日本訪書志補 王重民 1930
修訂建武年中行事註解 和田英松 明治書院 1930
中国図書館事業的史的研究 馬宗榮 中華学藝社編 商務印書館 1930
製本術 ブレガー著 赤坂・庄司訳 ブックドム 1931
日本蔵書印考 小野則秋 文友堂 1931
書誌学 小見山寿海 芸艸会 1931
宋元版の話 内藤虎次郎 名古屋市立図書館 1931
正徹本徒然草 川瀬一馬 文学社 1931
善本影譜 長沢・川瀬編 日本書誌学会 1931~35
影宋刊本御注孝経 長沢規矩也編 日本書誌学会 1932
好書雑載 高木文 井上書店 1932
西洋書誌学要略 橘井清五郎 図書館事業研究会 1932
粘葉考 田中敬 巌松堂 1932
成簣堂善本書目 川瀬・長沢 民友社 1932
成簣堂善本書影七十種 川瀬・長沢 民友社 1932
舊刊影譜 川瀬・長沢 日本書誌学会 1932
嵯峨本図考 川瀬・長沢 一誠堂  1932
漢籍解題1 漢文学講座2 長沢規矩也 共立社 1933
書誌学論考 長沢規矩也 松雲堂書店 1937
書誌学序説 長沢規矩也 吉川弘文館 1960
漢籍分類目録 集部東洋文庫之部 東洋学文献センター連絡協議会 東洋文庫 1967
書林清話 葉徳輝 世界書局 1968
書林掌故 葉徳輝等撰 中山図書公司 1972
書林清話・書林雑話 楊家駱主編 台湾・世界書局 1974
中国訪書志 阿部隆一 汲古書院 1976
書誌学序説 長沢規矩也 吉川弘文館 1979
図書の歴史と中国 劉国鈞著 松見弘道訳 理想社 1980
江浙蔵書家史略 呉辰伯 中華書局 1982
中国古代蔵書与近代図書館史料 春秋至五四前後 李希泌、張椒華編 中華書局 1982
書籍装幀芸術簡史 邱陵編著 黒龍江人民出版社 1984
目で見る本の歴史 庄司浅水、吉村善太郎 出版ニュース社 1984
造紙の源流 久米康生 雄松堂 1985
中国省市図書館概況 1919-1949 楊宝華・韓徳昌編 書目文献出版社 1985
書物に関する名句・名言・名文 エンカイリーディオン アリグザーンダー・アイアランド編 タングラム 1986
簡明中国古籍辞典 呉楓編 吉林文史出版社 1987
中国古代図書館事業史概要 来新夏 天津古籍出版社 1987
中国図書和図書館史 謝灼華編 武漢大学出版社 1987
中国図書の歴史 庄威著 吉村善太郎訳 臨川書店 1989
西洋図書の歴史 吉村善太郎 臨川書店 1990
中国蔵書史話 焦樹安著 商務印書館 1997
図書及び図書館史 寺田光孝ほか著 樹村房 1999
図説図書館の歴史 スチュアート・A・P・マレー 原書房 2011
写真でみる本の歴史 庄司浅水、吉村善太郎 日本図書センター 2011
図書・図書館史 三浦太郎編著 ミネルヴァ書房 2019
西洋書物史への扉 岩波新書 高宮利行 岩波書店 2023
中国目録学史 新・中国文化史叢書4 李端良 商務印書館
古今偽書考 姚際恒撰 清

 

論文の部
写本時代と板本時代とに於ける支那書籍の存亡聚散 市村瓚次郎 史学雑誌第13編1・3号 1902
唐以前の図書 那波利貞 歴史と地理2-2  1918
支那に於ける屋瓦使用の起源に就きて 那波利貞 支那学2-8 1922
支那における図書館事業 岡野一郎 支那研究5 1923
書帙の歴史 那波利貞 歴史と地理19-3・4・5 1927
支那書籍小史 1・2・3 長沢規矩也 書誌学1-4・5・6 1933
清代図書館発展史 譚卓垣著 西村捨也訳 図書館研究14(2)~(4) 1941
中国図書館の沿革及び現況 兪爽迷 書香128  1941
国立北京図書館の概況に就いて 法本義弘 支那文化雑攷 1943
毛沢東戸図書館 平和彦 読書春秋4-11 1953
中国図書館の揺籃時代 松見弘道 図書館界6-5  1954
中国の文教政策 内田幸一 日本及び日本人 1954
転期に立つ中国の図書館活動 図書館雑誌51-3  1957
記録の文化史 小倉親雄 図説世界文化史体系別巻 1961
武英殿輯聚珍版について 金子和正 ビブリア23   1962
年表図書館物語 矢島玄亮 東北地区大学図書館協議会誌13,14,15  1962-63
図書・図書館の歴史(断章) 中村初雄 早稲田大学図書館紀要4  1963
唐本の値段 餘自録 大庭脩 東洋史研究24-4  1966
洛図洛書の一考察 原田正己 早大・東洋文学研究6  1967
支那における図書館の誕生 長沢規矩也 書誌学11  1968
中国図書館学史序説 加納正巳 静岡女子大研究紀要3  1970
中国における著作意識の発達 石田公道 図書館界21-5~23・4 1970~71
香港の図書館 木村宗吉 日本歴史270  1970
古代中国図書史 木村靖 文化史学26  1971
図書館に就いて 内藤湖南 大阪朝日新聞明治33年11月29・30日 (内藤湖南全集3所収)  1971
北周の麒麟殿と北斉の文林館 山崎宏 鈴木由次郎博士古稀記念東洋学論叢所収 1972
清代の官書局の設置について 大西寛 長沢先生古稀記念図書学論集 1973
書禁と禁書 宮崎市定 アジア史研究2所収 1974
中国に於ける図書館事業史(1) 漢代の図書館事業 宮内美智子 青葉女子短期大学紀要1  1976
中国本ものがたり1~8  劉国鈞著 松見弘道訳 東海地区大学図書館協議会誌22  1977~78
中国の図書館事情 各地の図書館を参観して1 中原ますえ びぶろす29-11  1978
中国における図書分類法 井坂清信 参考書誌研究17  1979
図書館起源小記 黎紅 広西大学学報1979年第3期 1979
秘閣図書の源流について 神田喜一郎 「芸林談叢」所収 1981
洛陽の紙価 小池秋羊 東西交渉1 1982
中国に於ける刻書事業 宮内美智子 青葉女子短期大学紀要7 1982
禁書に関する二三の資料 長崎聖堂文書研究1 大庭脩 史泉40 1970
篠崎小竹旧蔵の「欽定四庫全書拾遺目録」について 大庭脩 近世大阪芸文叢談 1973

 

 

 

 

2023年4月30日 (日)

人生の至楽は読書にあり

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  何事にも意欲や興味がわかないのは、ひじょうに診断の難しい病だ。退屈病や、無気力病と混同されやすく、素人目にはたんに活力のない老人と見られがちだ。だが何もせずに放っておくと、人生を棒に振ることになる。死ぬまでに、新しい本を見つけて、すこしでも意欲ある人生を過ごしたい。そう決めても、この世のおもしろ本の全てを読めるわけではないのだが。

古本を漁りて過ごす桜桃忌

 

富山和子「川は生きている」

 

岡田淳「図書館からの冒険」

 

藤沢道郎「物語イタリアの歴史」 中公新書

 

中島京子「夢見る帝国図書館」 文藝春秋

 

歴史街道「土方歳三なぜ戦い続けたのか」

 

フランス文化読本 鈴木雅生 丸善出版

 

「四つの小さなパン切れ」 マグダ・オクンデール・ラフォン

 

柴崎友香「寝ても覚めても」

 

アダムとイヴ 岡田温司 中央公論新社

 

わたしはマララ マララ・ユスフサイ 学研プラス

 

韓国語完全対訳シナリオ「四月の雪」 脚本ホ・ジノ ワニブックス

 

平成生まれは知らない昭和の常識 服部淳 イースト・プレス

 

太平天国にみる異文化受容 菊池秀明 山川出版社

 

ジョゼと虎と魚たち 田辺聖子

 

黎明の世紀 大東亜会議とその主役たち 深田祐介

 

レンズが撮らえた19世紀ヨーロッパ 海野弘

 

危険学 畑村洋太郎

 

すごい古書店・変な図書館 井上理津子

 

女の人差し指 向田邦子

 

梅干と日本刀 樋口清之

 

禅のすべて 篠原壽雄・佐藤達玄

 

文人たちの俳句 坂口昌弘

 

もういちど読む山川地理(新版 2017年)

 

できる大人の常識力事典 話題の達人倶楽部

 

ユーラシアの東西 杉山正明

 

忠臣蔵と元禄群像 中江克己

 

一冊でわかる朝鮮の歴史 井野誠一

 

名画で読み解く世界史 祝田秀全

 

ロビンソン・クルーソー 伊集院静

 

地図で訪ねる歴史の舞台 帝国書院

 

人間失格 上  太宰治

 

肩甲骨は翼のなごり  デイヴィッド・アーモンド

 

虚子俳話録 赤星水竹居 学陽書房 1949

 

ガラスの城の記憶  手塚治虫

 

アメリカ名詩選 岩波文庫

 

夏目漱石 文藝別冊 河出書房新社

 

文字と組織の世界史 鈴木薫

 

イギリス文学 名作と主人公 加藤光也

 

ギリシア人の物語 民主政のはじまり 塩野七生

 

現代政治の思想と行動 丸山真男

 

省略の文学 外山滋比古

 

こころの処方箋 河合隼雄

中間文化論 加藤秀俊

雑種文化 加藤周一

日中韓はひとつになれない 小倉紀蔵

一流の人は空気を読まない 堀紘一

ナポレオンで仕事上達 斎藤孝

文明が衰亡するとき 高坂正堯

名城と合戦の日本史 小和田哲男

本を愛しなさい 長田弘

パピルスが伝えた文明 箕輪成男

名張毒ブドウ酒殺人事件 田中良彦

年下の男 内館牧子

おもちゃと金米糖 戸田盛和

サミュエル・ジョンソン伝 ジェイムズ・ボズウェル 1791

社会科学概論 森谷克己 法律文化社 1953

社会構成史大系 日本評論社 1950

社会と革命 世界平和への道 小島祐馬 宇田政治経済研究所 1954

火星人ゴーホーム フレドリック・ブラウン 1954

社会史上から見た漢代の思想と文学の基本的性格の研究 田所義行 中国学術研究会 1965


社会主義の経済・貿易問題 中国を中心として 上野秀夫 晃洋書房 1973

社会主義への道 現代中国の歴史3 岩村三千夫 徳間書店 1966

社会人のための漢詩漢文小百科 田部井文雄ほか編 大修館書店 1990

あなたがほしい 安達千夏 集英社 1999

セーヌ川の書店主 ニーナ・ゲオルグ

文明ネットワークの世界史 宮崎正勝 原書房 2003

文学効能事典 エラ・バーサド フィルムアート社 2017

ノーマンズランド 誉田哲也

おもかげ 浅田次郎

 

直木賞受賞エッセイ集成 文藝春秋 2014

 

暮らしの韓国語単語8800  今井久美雄 語研 2005

 

3秒に1回驚く「雑学」の本 王様文庫 三笠書房 2014

 

バリ島芸術をつくった男 ヴァルター・シュピースの魔術的人生 伊藤俊治 平凡社 2002

 

ねこMONO ねこグッズ😹パラダイス ダイアプレス 2014

 

いつも買うもやし・卵・とうふがおいしいおかず 主婦の友 2009

 

サピエンス全史の読み方 宝島社 2017

 

職業としての小説家 村上春樹 スイッチ・パブリッシング 2015

 

大辞泉 松村明監修 小学館

 

暗殺の歴史 リンゼイ・ボーター 創元社 

 

独立の民 ハルドル・ラックスネス

 

パレオマニア 池澤夏樹

 

銀漢の賦  葉室麟

 

ベスト・エッセイ2011  「光速老人」三浦しをん他。

 

夜型人間のための知的生産術 斎藤孝

 

ホトトギスの俳人101 阪西敦子ほか

 

マクベス 斉藤洋

 

聖書入門 大島力

 

図解日本音楽史 田中鍵次

 

「違うこと」をしないこと 吉本ばなな

 

ある男 平野啓一郎

 

江戸ものしり用語事典 宝島社

 

心理学英和・和英基本用語集 福村出版

 

なるほど日本地理 宇田川勝司

 

現代日本映画人名事典 女優 キネマ旬報社

 

現代日本映画人名事典 男優 キネマ旬報社

 

中国文章家列伝 井波律子

 

キネマ旬報 2018年12月号上旬号

 

新・冬のソナタ 上 キム・ウニ、ユン・ウンギョン

 

大いなる逃亡  田中光二

 

誤植聖書殺人事件 ロバート・リチャードソン

 

日本古代国家の構造 直木孝次郎 青木書店 1958

 

生活のための闘い ピーサレフ著 金子幸彦訳 岩波文庫 1952年

 

そして、バトンは渡された 瀬尾まいこ

 

初学者のための中国古典文献入門 坂出祥伸

 

東京都の歴史散歩 山川出版社

 

100のトピックで知るドイツ歴史図鑑 原書房

 

手塚治虫シェイクスピア漫画館 実業之日本社

 

詳細地理資料 COMPLETE2018  帝国書院

 

戦国武将 群雄ビジュアル百科 二木謙一 ポプラ社

 

英日対訳 日本現代史 ジェムズ・M・バーグマン IBCパブリッシング

 

あやうく一生懸命生きるところだった ハ・ワン ダイヤモンド社

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2023年4月10日 (月)

謎の山本文庫

Yamamoto17    月9ドラマ「ビブリア古書堂の事件帖」古書にまつわる薀蓄が散りばめられながらミステリーを解き明かす栞子。これまで取り扱った作品は、漱石全集・新書版「それから」、小山清の「落穂拾い」、ヴィノグラードフ「倫理学入門」、宮沢賢治「春と修羅」、アンソニー・バージェス「時計じかけのオレンジ」、太宰治「晩年」、足塚不二雄「UTOPIA最後の世界大戦」、ロバート・F・ヤング「たんほぽ娘」集英社コバルトシリーズ、ロシア絵本ウスペンスキー「チェブラーシュカとなかまたち」、江戸川乱歩「少年探偵団」。知らないことのほうが多い。これまで書名は知っているが、内容は知らない、うわべだけの知識を「本屋学問」とか「外題(げだい)学問」といって、見下していた傾向がある。「貸本屋げだいばかりの学者なり」 だが本屋や図書館員には「外題学問」が必要である。昭和11年ごろ山本書店(1956年、山本七平が創業した山本書店とは別)から山本文庫という、瀟洒な市松模様のデザインの薄い文庫本が57点刊行された。全点海外文学で、無名時代の中原中也や堀辰雄、立原道造らが翻訳を担当し顔ぶれがすごい。きれいな装幀と希少性から、古書価が高く、一冊で5000円から1万円はするという。戦後、昭和23年に異装幀で復刊したことがある。書店主の山本武夫は旧制二高で教わった縁で登張竹風(1873-1955)の随筆や翻訳を出し、武者小路実篤の新しき村の会員でもあった。だが山本武夫の生没年など詳細はわからない。(参考:高橋英夫「薄命もまた本のさだめ」図書662号 2004..07)

 

愛の封印 グラツィア・デレッダ 岩崎純孝訳
新しいイヴと古いアダム D.H.ロレンス 原百代訳

アムステルダムの水夫 アポリネール 堀辰雄訳
アリサの日記 アンドレ・ジイド 山内義雄訳
雄鶏とアルルカン コクトオ 佐藤朔訳
吸血鬼 バイロン 佐藤春夫訳
狂癲説 エドガア・A・ポオ 内藤吐夫訳
ゲーテの言葉 ゲーテ 石中象治訳
小鳥の英文詩 ジエフリズ 戸川秋骨訳
小散文詩 ボオドレエル 三好達治訳
真珠嬢 モオパッサン 岸田国士訳
従軍日記 カロッサ 片山敏彦・竹山道雄訳
青年文学者への忠言・玩具の談議 ボオドレエル 中島健蔵・佐藤正彰訳
地の糧抄 アンドレ・ジイド 辻野久憲訳
ドニイズ・花売娘 レエモン・ラディゲ 堀口大学訳
二十六人と一人 ゴリキイ 湯浅芳子訳

 

 

 

 

2023年3月23日 (木)

わが愛読書

  大谷翔平の愛読書は中村天風の「運命を拓く」、岸田文雄首相の愛読書はドストエフスキーの「罪と罰」だとネット記事でみた。著名人の愛読書を雑誌の特集などでしばしばみかけることがある。だが一個人の愛読書が何かという一覧表を探したが見つからなかった。今日、人事採用などで愛読書を問うことは、思想調査に当たるので禁止事項になっている。サミュエル・スマイルズ(1812-1904)は「人の品格はその読む書物によって判断できる。それはあたかも、人の品格がその交わる友によって判断できるがごときものである」といっている。さすれば著名人がどのような本を愛読しているかを研究することも全く無意味な労とはいえまい。

  「大和古寺風物誌」で知られる評論家の亀井勝一郎はゲーテの「イタリア紀行」を読んで、大和の古寺を訪れることにしたと書いている。芥川龍之介が「西遊記」、大江健三郎が「ハックルベリー・フィンの冒険」や「ニルス・ホーゲルソンの不思議な旅」、北杜夫が「星の王子さま」など児童書をあげている。心理学者の河合隼雄もアルス社の日本児童文庫にあった「グリム童話集」をあげている。政治家の菅義偉はマキャヴェリの「君主論」だという。漫画家の水木しげるが上田秋成の「雨月物語」、文芸評論家の磯田光一が三島由紀夫「金閣寺」、歴史小説家の司馬遼太郎は「史記」、将棋界のレジェンド、ひふみん(加藤一二三)の愛読書は「聖書」、坂東眞理子はトーマス・マンの「トニオ・クレエゲル」など古典をあげる人が多い。芸能界の仕事で高校に行けなかった宮沢りえの愛読書はなんと漢和辞典。水木しげるには戦地に赴くときも肌身離さず持っていたエッカーマン著「ゲーテとの対話」(岩波文庫)がある。究極の愛読書かもしれない。

「三国志」オタクがいるように、読書人口からいえば世界中でいちばん読まれている本かもしれない。芥川龍之介は「西遊記」である。ちなみに中国の八大小説とは、三国演義、水滸伝、西遊記、金瓶梅、儒林外史、紅楼夢、今古奇観、聊斎志異である。ところで相葉雅紀くんは宮部みゆきの「模倣犯」を読んでいる途中と聞いたが、読了したのだろうか。

 

 

 

 

 

2023年3月17日 (金)

紙の寸法の話

 最近は会社や役所などで使用される紙はAサイズと決められているが、むかしはBサイズを使用していた。これは日本のBサイズがローカルなもので国際規格とことなるためである。しかしBサイズが全く消えたわけではない。日本のBサイズというのは江戸時代の公用紙である美濃紙をもとに定めた美濃判に由来している。明治期に出現した菊判(主に雑誌用)や四六判(主に小説用)も正確な寸法が定められていないが、長い間わが国で使用されている。日本のBサイズも菊判、四六判に近い判型として大正11年に公表されたものである。高さは菊判がだいたい22㎝、四六判が19㎝、B6が18.2㎝である。

2023年2月23日 (木)

グーテンベルク「ワインと印刷」

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 1455年のこの日、グーテンベルクが「グーテンベルク聖書」の印刷を開始した。アメリカの書誌学者ダグラス・C・マクマートリーは「人類の文化史上、重要さの点で活版印刷術の発明に勝る大きな出来事はない」と言い、イギリスの評論家トーマス・カーライルは「近代文明における偉大な3要素は、火薬と印刷と新教徒の宗教である」と言っている。

  長い間いろいろな説があったが、今日では、ドイツの金属職人ヨハネス・グーテンベルク(1399-1468)を印刷術の発明者とするに異議をはさむ者はほとんどいない。グーテンベルクが発明した印刷機は、オリーヴやブドウの搾り機からヒントを得て、木製の平圧式印刷機を作った。金属の活字にインクを付け、紙に押しつける、この技術がブドウ搾り機によく似ている。その実用化は一般に1445年頃とされる。これを企業化させたのは、ヨハン・フスト(1400-1466)とペーター・シェッファ(1430頃-1503)で、彼らはグーテンベルグから未完のまま引き継いだ「グーテンベルグ42行聖書」(1455年刊)を完成させ、「聖詩篇」(1457年刊)、「48行聖書」(1462年刊)、その他数多くの書物を刊行した。(2月23日、Johannes Gutenberg)

 

 

2023年2月 8日 (水)

書名インデックスの話

613mi3q5ssl__sl500_aa300_     佐藤紅緑の「嗚呼玉杯に花うけて」のような、書名に「嗚呼、ああ」など感動詞を冠すると、図書館の目録カードの書名配列で最初のほうにくる。和書トップは何か。配列規則にもよるが、詩集「あああああ」石崎虚空、芳文堂、1977年刊行がある。また官能小説「月夜のクラゲ」松嶋節、叢文社、2001年刊行には「アアア・ア・ア」という短編が収録されている。泡坂妻夫の「亜愛一郎の転倒」など亜愛一郎(ああいいちろう)シリーズは、書名排列トップを狙った命名ではないだろうか。

 著作者の死後70年を経過した、著作権が消滅した作品を集めた「青空文庫」の書名作品一覧を見ると、渡辺温「ああ華族様だよ と私は嘘を吐くのであった」 「講談雑誌」昭和4年4月が検出される。

2023年1月21日 (土)

緑衣女

  ある書生のもとに、毎夜通ってくる緑衣の女は、腰がほっそりしていて歌がうまい。ある夜、帰りまぎわに女の叫び声がしたので、出て行ってみると、緑色の蜂が蜘蛛の糸にからめられて悲しげに泣いている。書生が助けてやると、蜂は硯の墨汁にからだをぬらして机の上を歩き、「謝」の字を書いて飛び去ってしまった。(聊斎志異)

2022年12月15日 (木)

似たものはあるものだ

 朝ドラ「舞いあがれ!」54話。舞と柏木が北海道のお花畑で初デート。あさイチの華丸が花畑を「ラベンダー畑」と言っていた。実は「ブルーサルビア」という花だと訂正があった。世の中、似たものはあるものだ。 インドネシアとモナコの国旗はほとんど区別がつかない。オーストラリアとオートリアはよく言い間違える。イタリアは長くつの形、群馬県は鶴が舞う姿に似ている。

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    富士山に似た山は世界にいくつかある。芥川賞候補のピース又吉と筧利夫はよく似ている。ほかにも、二階堂ふみと宮崎あおい。田山涼成と海原はるか、筧利夫とピース又吉、相葉雅紀と城みちる、長澤まさみと鈴木ちなみ。

 

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ニュージーランドのタラナキ山(2518m)は富士山に似ている

 

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映画パンフレット。「早春物語」と「四月の雪」 構図が似ている。

 

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スケートの鈴木明子と漫才師の今くるよ。

 

 

 

 

 

 

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