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2009年12月 4日 (金)

とても魅力的な黒川雪

   本日の朝日新聞をめくると「少年ジャンプ」の全面広告が9面にわたりあったので驚いた。批判的なことを書くつもりはない。新聞経営が相当に苦しく広告収入にたよるしかないのだろう。いろいろな意味で記事だけではなく、紙面は現状を反映している。記事の配置や大きさなどでもデスクの裁量や主観が現われる。ウェブの情報ではそういう主観が入る余地は無い。いいことか悪いことか、どちらにしても紙情報は衰退の方向へ確実に進む。マンガもネットで配信しているらしい。でも「少年ジャンプ」はよく売れているらしい。ケペルは「少年マガジン」を読み出した。最初、少年雑誌の表紙に水着の女性があるのは抵抗感があった。しかし、現代を知る手がかりのため読んでみた。流石景「GEグッドエンディング」は萌え系の漫画のように見えた。しかし仔細に見ていくと、内海という内気な青年が恋愛を通じて人間的に成長していく過程がリアルに描かれている。内海が憧れている晶先輩よりも、ヒロインは黒川雪のようである。黒川の男っぽい口調と可愛いしぐさのアンバランスがよい。とくに注目すべきは、構図であり人物のしなやかな姿態描写である。その画力たるや鳥羽僧正や画狂人北斎にならぶべきものである。弘前出身の女性新人画家・流石景は、男子漫画界に進出した女性漫画家として注目されるであろう。やはり女性特有の細やかな内面、ストーリーの展開など並みの純愛小説では及ばないものである。肉食系男子はわからないが、草食系男子が好む漫画であることはうけあいである。

2009年11月18日 (水)

「GEグッドエンディング」にメロメロ

   ケペルは朝汐が表紙の「少年マガジン」を記憶している。初期は西部劇、ウェスタンの記事が多くて、だんだんと大和、零戦の戦争ブームになった。昭和40年ころで読まなくなった。何十年ぶりかで毎号読みだした。「はじめの一歩」や「ダイヤのA」も少しは面白くなりだしたが、ギャグマンガにはついていけない。だが心の琴線にふれたマンガがあった。流石景の「GEグッドエンディング」である。最初の印象としては少女の瞳が大きくて、絵柄がなんとなく好きだったが、よくみるとアングル、構図と相当に作画に注意をはらっていることがわかる。たとえば二人の会話の場面でただ平面的に横からのアングルで描くのではなく、真上からのアングルを多用している。少女が斜めからふりむいた姿とか顔を少し傾けた仕草とかとてもかわいい。萌え系美少女キャラではなくて本格的な作画が好感がもてる。たとえていえば、ボッティチェリやピエロ・デラ・フランチェスカのような輪郭線の美しさである。少し後のダ・ヴィンチはフスマートといって色彩のぼかし技法で量感を生み出したが、ボッティチェリなどは線の美しさ、それと身体バランスの美しさが際立っている。流石景の作画も入念に、その状況や雰囲気にあわせた構図を作り出している。ストーリーは内海聖志という内気な高校生が黒川雪(通称・ユキ)のアドバイスをうけながら、池谷晶(通称・晶先輩)に求愛する。私小説的なところがいい。作家が女性であることも驚いた。いわゆる少女マンガではなくて、男子がよろこびそうな新しいスタイルの漫画である。萌え系の一種かもしれないがケペルは高く評価する。

2009年8月31日 (月)

平井房人と関西グループ

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    昭和31年刊行の須山計一「漫画100年」(鱒書房)によると、関西グループとして平井房人、南部正太郎、広瀬かに平の名前があがっている。平井房人は大阪朝日新聞連載の「思ひつき夫人」などで関西では知られた漫画家ではあるが、全国的な知名度が低いのか、今日では忘れされた偉大な漫画家といってよいだろう。もっと評価されよもよいと思う。ある人に「思ひつき夫人」を見せたら、「サザエさん」のルーツだと言っていた。手塚治虫や長谷川町子は「思ひつき夫人」を読んでいたことは間違いない。

   昭和30年頃の漫画界の主な人たちを列記しておこう。

A漫画集団
近藤日出造、杉浦幸雄、清水崑、石川進介、益子善六、秋吉馨、利根義雄、矢崎武子、金親堅太郎、加藤芳郎、六浦光雄、中村伊助、塩田英二郎、境田昭造、改田昌直、山下紀一郎、那須良輔、和田義三、横山泰三、富田英三、岡部冬彦、松下井知夫、西川辰美、小川哲男、井崎一夫、南義郎、永井保、御法川富夫、やなせたかし、萩原賢次、服部みちを、小比賀新二、佐川美代太郎、アヤタクニオ、佐藤六郎、小林治雄

B独立漫画家
小島功、井上洋介、金子泰三、中川蚊巣、赤川童太、八島一夫、中島弘二、馬場辰夫、加藤八郎、長新太、芳の次郎、関根義一、山本一郎

C新漫画協団
宍戸左行、鈴木厚、関根公三、森比呂志、筑摩鉄平、古田久三郎、志村恒平、榎本映一、芳垣青天、大野鯛三、山崎善一、池田寿雄

D旧YYクラブ(現在解散)
森熊猛、松下紀久雄、清浦ちづ子、小泉紫郎、吉崎耕一

E児童漫画会
島田啓三、山根一二三、秋冷二、手塚治虫、倉金章介、都築敏三、大田二郎、畠山一夫、馬場のぼる、石田英助、水野二郎、桂たろ、菅大作

F労働漫画クラブ
中畑春雄、鈴木平八、木村しゅうじ、山崎定雄、片寄貢、宮下森、佐々木哲、茂原俊二、全哲、澄迷二、長井泰治

Gあまからくらぶ
石川まさや、佐次たかし、永井清彦、安藤利一

2009年8月26日 (水)

懐かしの関西のマンガ家たち

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   日本人はたいへんよくマンガを読む。おそらく世界で一番マンガが好きな民族ではないだろうか。なぜ、外国の人はこれまでマンガを読まずにいたのだろうか。答えの一つは、かれらの国には手塚治虫(1928-1989)がいなかったからだという。手塚治虫の生まれは大阪府豊中市であるが、5歳のときに一家で宝塚に引っ越して、24歳で上京するまで宝塚で過ごしている。戦後マンガの原点ともいうべき「新宝島」が大阪の育英出版からでたのが昭和22年のことである。さて戦後に大流行した「赤本」とは、主に関西の版元から出版され、駄菓子屋などで売られていた、こども向けの描き下ろし単行本のことである。手塚は南部正太郎(1918-1976)や武田将美と3人でスリー・マンガ・クラブを結成していた。そのほか大阪には戦前から平井房人が関西のマンガ集団のリーダー的存在だった。平井は若いころ宝塚少女歌劇の美術部で活躍したが、手塚の作品にも宝塚歌劇団に象徴されるきらびやかな洋風文化の影響が明らかにうかがわれる。関西のマンガ文化は昭和初期からの阪神モダニズム文化の所産ともいえる。

2009年7月14日 (火)

夏はやっばり読書だ

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  本屋で冊子「角川文庫夏の100冊」を無料でいただく。松山ケンイチの表紙。「作家12人が選んだこだわりの角川文庫」が面白い。山田悠介は本を読まない子供だったが「走れメロス」を読書感想文に書いて文学に興味をもったという。そして自分の書く作品に通じるものがあるそうだ。森見登美彦は湯川秀樹のエッセイ「旅人」をススメル。結婚して間もないころ湯川が妻と桜を見に紀三井寺の石段を上っている最中、ふと後ろの妻を振り返り、「自分はもうひとりじゃないんだ」と思う場面がお気に入り。ケペルもまだ読んだことがない。湯川秀樹の随筆を読んでみようかしら。

2009年7月 8日 (水)

二世タレントの光と影

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   議員の世襲制の批判が高まっている。政治の世界は息子が多少凡庸でも地元の地盤をそのまま引き継いで当選というケースはよくある。だが生き馬の目を抜く芸能界で生き残ることは至難である。今年も二世タレントが続々とデビューしている。イマル(明石家さんま、大竹しのぶ)、yoko(矢沢永吉)、草刈麻有(草刈正雄)、穂のか(石橋貴明、鈴木保奈美)、依布サラサ(井上陽水、石川セリ)、赤井沙希(赤井英和)、長渕文音(長渕剛、志保美悦子)、三浦祐太朗(三浦友和、山口百恵)、秋元梢(千代の富士)。モデル、アーチスト、グラビアアイドル、ミュージシャンなどカタカナ職業が多いがその中で何人が両親を越えることができるか。過去にも、林成年(長谷川一夫)、月形哲之介(月形龍之介)、嵯峨美智子(山田五十鈴)、島英津夫(萬屋錦之介、淡路恵子)、鴈龍太郎(勝新太郎、中村玉緒)、長嶋一茂(長嶋茂雄)、三波豊和(三波春夫)、北野井子(ビートたけし)、神田沙也加(神田正輝、松田聖子)など実力があり、期待されながらも、十分な活躍できなかった人もいる。二世スターのプレッシャーは相当なものだろう。
    だが現代も大活躍している二世タレントも多い。歌舞伎界は当然なので省くとして、まずは大物から。加山雄三(上原謙)、北大路欣也(市川歌右衛門)、松方弘樹・目黒祐樹(近衛十四郎)、長門裕之・津川雅彦(沢村国太郎、マキノ智子)、田村正和(阪東妻三郎)、佐藤浩市(三国連太郎)、中井貴一(佐田啓二)、水谷良重(水谷八重子)、関口宏(佐野周二)、寺尾聡(宇野重吉)、緒方直人(緒方拳)、船越英一郎(船越英二)、高嶋政宏・政伸(高島忠夫)、藤山直美(藤山寛美)、宇田多ヒカル(藤圭子)、辺見えみり(西郷輝彦、辺見マリ)など。今後の活躍が期待される二世タレントには、香川照之(市川猿之助、浜木綿子)、丹羽貞仁(大川橋蔵)、松田龍平・翔太(松田優作)、平岳大(平幹二朗、佐久間良子)、小泉孝太郎(小泉純一郎)、小柳友(小柳トム)などがいる。
    このほかにも、田村高広(阪東妻三郎)、岡田茉莉子(岡田時彦)、桑野みゆき(桑野通子)、入江若葉(入江たか子)、山本豊三(山本礼三郎)、鶴田さやか(鶴田浩二)、関根麻里(関根勤)、吉本多香美(黒部進)、三船美佳(三船敏郎)、梅宮アンナ(梅宮辰夫)、泰葉(林家三平)、多岐川華子(多岐川裕美)、柴本幸(柴俊夫、真野響子)、真木蔵人(マイク真木、前田美波里)、寺島しのぶ(尾上菊五郎、富司純子)、荒木一郎(荒木道子)、東野英心(東野英治郎)、志賀勝(加賀邦男)、四方晴美(安井昌二、小田切みき)、永井秀和(永井達雄)、弓恵子(潮万太郎)、明石勤(明石潮)、神田正輝(旭輝子)、紀比呂子(三条美紀)、藤間文彦(藤間勘太夫、藤間紫)、東貴博(東八郎)、八波一起(八波むと志)、江戸屋小猫(江戸屋猫八)、柴田光太郎・田宮五郎(田宮二郎)など「蛙の子は蛙」、スターの子息は芸能界に多く見られる現象である。
    このほか、森雅之は有島武郎、芥川比呂志・也寸志は芥川龍之介、檀ふみは檀一雄、阿川佐和子は阿川弘之、高見恭子は高見順、吉行和子は吉行エイスケ、岸田今日子は岸田国士、原保美は歌人の原阿佐緒、藤真利子は藤原審爾、大鶴義丹は唐十郎、永千絵は永六輔、斎藤由香は北杜夫、樫山文枝は樫山欽四郎、石橋エータローは尺八の福田蘭堂、西村晃は発明家の西村真琴、シャンソンの石井好子は政治家の石井光次郎、中川弘子はタップの中川三郎、朝丘雪路は美人画家の伊藤深水、石黒賢はテニスの石黒修、筒井道隆はキックボクサーの風間健、坂口憲二は柔道家の坂口征二、吹石一恵は野球の吹石徳一、伊藤弘子は舞台装置家の伊藤喜朔、杉山俊夫は名カメラマン杉山公平の子である。

   なお知名度は関西圏だけかもしれないが、吉本新喜劇の花紀京は横山エンタツの次男で、お笑い界のサラブレッドである。

2008年8月18日 (月)

少女漫画と女流作家

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    作家・江國香織は「大切なことは少女マンガに教わった」として、「なかよし」と「りぼん」を読んでいたことを語っている。中・高校生のころ、好きな漫画家は、萩尾望都、大島弓子、小椋冬美、田渕由美子、くらもちふさこ、岩館真理子、吉田まゆみ、池田理代子をあげている。角田文代も大島弓子の「裏庭の柵をこえて」「バナナブレッドのプディング」「庭はみどり川はブルー」「四月怪談」「夢虫・未草」などをあげている。

    いま新古書店に行くと、フロアー面積の4分の1くらいはコミックの売り場であろう。男性、女性、世代に関係なく立ち読みをしている。読書調査で日本人の読書量は低下しているという結果を聞くが、「マンガが読書か」という論議をおいておけば、その国民の読書熱は相当なもので、やはり日本はコミック・アニメ大国であるといえる。政治家の麻生さんも小沢さんも漫画には詳しいらしい。あの頃、ほとんどの子どもたちは貧しく貸本漫画を読んでいたが、彼らは高価な単行本漫画を買ってもらって読んでいたのであろう。

    「少年クラブ」はA5版だったが、「冒険王」「少年画報」「おもしろブック」「少年」はB5版と大型化された。それに「少年くらぶ」の絵物語中心より漫画中心が子どもたちの人気を集めた。なんといっても「イガグリくん」が人気であったが、福井英一が急逝したことが惜しまれる。手塚治虫、横山光輝を筆頭に、堀江卓、わちさんぺい、山根赤鬼、青鬼、赤塚不二夫、藤子不二雄、白土三平たちが少年漫画界をリードした。少女雑誌も昭和30年に「なかよし」「りぼん」が創刊され、昭和38年に「週刊少女フレンド」「マーガレット」が創刊された。当初は少女マンガを男性漫画家が書いていたが、水野英子、牧美也子、わたなべまさこなどの有力作家が現れ、次第に女性漫画家が優勢になっていった。初期の少女マンガの代表作としては、「リボンの騎士」(手塚治虫)、「レモンとサクランボ」(西谷祥子)、「ガラスの城」(わたなべまさこ)がある。「地獄でメスがひかる」(高階良子)、「ベルサイユのばら」(池田理代子)、「アタック№1」(浦野千賀子)、「ポーの一族」(萩尾望都)、「たそがれ時に見つけたの」(陸奥A子)、「うわさの姫子」(藤原栄子)、「はみだしっ子」(三原順)、「スケバン刑事」(和田慎二)、「キャンディ・キャンディ」(いがらしゆみこ)、「はいからさんが通る」(大和和紀)、「エースをねらえ」(山本鈴美香)、「ガラスの仮面」(美内すずえ)、「悪魔の花嫁」(あしべゆうほ)、「フランス窓便り」(田渕由美子)、「風と木の詩」(竹宮恵子)、「SWAN白鳥」(有吉京子)、「王家の紋章」(細川智栄子)、「生徒諸君」(庄司陽子)、「小さなお茶会」(猫十字社)、「綿の国星」(大島弓子)、「バジル氏の優雅な生活」(坂田靖子)、「パタリロ」(魔矢峰央)、「花ぶらんこゆれて」(太刀掛秀子)、「エロイカより愛をこめて」(青池保子)、「白木蓮抄」(花都悠紀子)、「空くんの手紙」(小田空)、「PARTNER」(名香智子)、「日出処の天子」(山岸涼子)「ツーリング・エクスプレス」(河惣益巳)、「リップスティック・グラフィティ」(小椋冬美)、「ペパーみんと・エイジ」(前田恵津子)、「バナナフィシュ」(吉田秋生)、「花のあすか組」(高口里純)、「ボーイフレンド」(惣領冬実)、「いつもポケットにショパン」(くらもちふさこ)、「銀曜日のおとぎばなし」(萩岩睦美)、「パズルゲーム☆はいすくーる」(野間美由紀)、「純情クレイジーフルーツ」(松苗あけみ)、「荒野の天使ども」(ひかわきょうこ)、「前略・ミルクハウス」(川原由美子)、「アルペンローゼ」(赤石路代)、「月の夜、星の朝」(本田恵子)、「エイリアン通り」(成田美名子)、「天上の虹」(里中満智子)、「甲子園の空に笑え!」(川原泉)、「お父さんは心配症」(岡田あーみん)、「星の瞳のシルエット」(柊あおい)、「少年は荒野をめざす」(吉野朔実)、「小山荘のきらわれ者」(なかじ有紀)、「ここはグリーン・ウッド」(那州雪絵)、「ぼくの地球を守って」(日渡早紀)、「ホットロード」(紡木たく)、「麒麟館グラフィティー」(吉村明美)、「THE B.B,B.」(秋里和国)、「OZ」(樹なつみ)、「ちびまる子ちゃん」(さくらももこ)、「動物のお医者さん」(佐々木倫子)、「PaPa told me」(榛野なな恵)、「ともだちパズル」(おーなり由子)、「君は僕の太陽だ」(聖千秋)、「花図鑑」(清原なつの)、「BASARA」(田村由美)、「振袖いちま」(須藤真澄)、「赤ちゃんと僕」(羅川真里茂)、「イタズラなKiss」(多田かおる)、「アリスにお願い」(岩館真理子)、「フィーメンニンは謳う」(山口美由紀)、「ふしぎ遊戯」(渡瀬悠宇)、「南柳堂夢咄」(波津彬子)、「っポイ!」(やまざき貴子)、「世界でいちばん優しい音楽」(小沢真理)、「まっすぐにいこう」(きら)、「天使禁猟区」(由貴香織里)、「輝夜姫」(清水玲子9、「おいしい関係」(槇村さとる)、「陰陽師」(岡野玲子)、「百鬼夜行抄」(今市子)、「風光る」(渡辺多恵子)、「恋愛カタログ」(永田正美)、「彼氏彼女の事情」(津田雅美)、「クローバー」(稚野鳥子)、「快感フレーズ」(新篠まゆ)、「バラ色の明日」(いくえみ綾)、「フルーツバスケット」(高屋奈月)、「罪に濡れたふたり」(北川みゆき)、「ヤマトナデシコ七変化」(はやかわともこ)、「ハツカレ」(桃森ミヨシ)、「ハチミツとクローバー」(羽海野チカ)、「西洋骨董洋菓子店」(よしながふみ)、「プライド」(一条ゆかり)、「ホットギミック」(相原実貴)、「のだめカンタービレ」(二ノ宮知子)、「NANA」(矢沢あい)、「エマ」(森薫)、「桜蘭高校ホスト部」(葉鳥ビスコ)、「さくらん」(安野モヨコ)、「ホタルノヒカリ」(ひうらさとる)などなど多数あろうが、近年の神尾葉子の「花より男子」の大ヒットをみると、日本の少女マンガは国内だけでなく海外にも通用する主力カルチャーになっているといえる。また美内すずえは「ガラスの仮面」をコミックするにあたり、全42巻を描きなおしているという。また「別冊花とゆめ」に最近連載を開始した。ケペルは少女マンガをこれまで読んでいなかったが、もしかしたら「巨人の星」や「あしたのジョー」より、少女マンガのほうがスゴイかもしれないと脅威を感じている。

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上田美穂、田島理司主演の学園ドラマも庄司陽子原作の人気コミックをドラマ化したもの

2008年6月 1日 (日)

夏は文庫本で青春にかえる

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    今年も夏が来た!と感じるのは、書店にお薦めの文庫本のキャンペーンがはじまるのを見る時だ。「読書の秋」というけれど、最近は夏の文庫本フェアのほうに出版各社は力を入れている。もともとは中学生、高校生の夏休みの読書感想文をねらった企画であったが、サラリーマンや主婦にもそのターゲットは広がってきた。社会人も夏は昔読んだ名作をもう一度読み返して、青春にかえる気分であろうか。そして各出版社から小冊子がでている。店頭でタダで貰えるのでいつしかむかしのものが何冊も本箱にあった。「発見、夏の百冊」「海と山と太陽と一冊、理沙のオススメ」「角川文庫の名作150完全カタログ」。宮沢りえの「新潮文庫の百冊」(1991年)の内容は充実している。山田太一・鷺沢萌の対談「そこにはいつも本があった」、小川洋子のエッセイ「夜の高田馬場」などを掲載している。夏休みから読書をはじめてみようか。女優をモデルにして本を宣伝するのは、河出書房などの全集ブームの頃からあった。しかし文庫本のキャンペーンは何時から始まったか正確には知らない。1970年代の半ば頃にはあったような気がする。

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  昭和42年頃のカラー版日本文学全集

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   内藤洋子、深田恭子、後藤理沙、夏帆とモデルの子が可愛いので古くなるとコレクションとして結構楽しめる。

これらの小冊子にどんな本が紹介されているのか。「坊ちゃん」「こころ」「舞姫」「河童」「たけくらべ」「人間失格」「走れメロス」「斜陽」「銀河鉄道の夜」「友情」「堕落論」「車輪の下」「絵のない絵本」「ロビンソン・クルーソー」「シャーロック・ホームズ傑作選」などの古典。新しいものでは赤川次郎「午前0時の忘れもの」、江川晴「救急外来」、江國香織「なつのひかり」、岡崎弘明「学校の怪談」、北杜夫「船乗りクプクプの冒険」、北方謙三「檻」、小池真理子「無伴奏」、田辺聖子「お気に入りの孤独」、椎名誠「岳物語」「麦の道」、辻仁成「ピアニシモ」「オープンハウス」、花村萬月「風に舞う」、原田宗典「平成トム・ソーヤー」などなど。

新潮文庫のロングセラーのベストテンが紹介されていた。(1991年3月)①「人間失格」②「こころ」③「友情」④「老人と海」⑤「破戒」⑥「異邦人」⑦「悲しみよこんにちは」⑧「雪国」⑨「坊ちゃん」10「斜陽」

2008年4月20日 (日)

熱血柔道漫画全盛の頃

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   日本のアニメや漫画が世界で高く評価され、最近では美術館でも昔の漫画が展示されることが珍しくない。ケペルが幼い頃、まだ文字が読めない前から漫画を見ていた。市場内にある二軒隣りの本屋は新刊と貸し本の漫画を置いていた。一日10円であった。「少年」「少年画報」「冒険王」といった月刊誌の最新号も借りてほとんど読んだ。好きなのは、手塚治虫「鉄腕アトム」(少年)、横山光輝「鉄人28号」(少年)。これらロボット漫画、科学漫画はテレビ化される前から、当時の少年に圧倒的に人気があった。「赤銅鈴之助」(少年画報)よりスマートでカッコよかった。桑田次郎の「まぼろし探偵」や「月光仮面」などのヒーロー物も人気があった。しかし、空想科学漫画やヒーロー物よりも人気があったのは、スポ根ものである。スポ根という言葉は1970年代の「巨人の星」「あしたのジョー」で生まれた言葉で、当時はなかったが、「熱血柔道漫画」というジャンルが存在しており、ライバルとの対決、友情、貧困、根性、涙、などの要素はすでに揃い、スポ根漫画の元祖は、おそらく福田英一の「イガグリくん」(冒険王)といっても過言ではない。このほか田中正雄の「ダルマくん」(少年)、下山長平の「イガグリくん」(少年画報)が人気があった。当時、おそらく手塚治虫より福田英一のほうが人気があったと思う。NHK番組で手塚本人が出演して、福田を最大のライバルだと言っていたことを記憶する。日本の少年漫画が正当なる評価を受ける時代がきたように思うが、残念ながら手塚治虫以外の漫画家研究はあまりされていない。手元のコンサイス人名事典にも手塚治虫と白土三平、以外はほとんど掲載されていない。ウィキペディアの項目にも昭和30年代に活躍した漫画家にはあまりふれていない。単行本化されていない作品も多く、当時の記憶もうすれていくであろう。もっと早い段階で公的な漫画図書館を各県に設置しておればと悔やまれる。

2008年1月 3日 (木)

「平凡」「明星」「近代映画」

    大衆芸能誌「平凡」の創刊号が出版されたのは、昭和20年12月である。創刊号は、玉川一郎、清水崑、壺井栄などの小説読物が中心で、大衆文芸誌であった。表紙が大橋正のイラストから、スターに変わるのは、昭和22年11月号の高峰秀子が最初である。以降、表紙は原節子などの女優中心であったが、昭和26年9月号に当時の若手アイドルである美空ひばりが表紙に初登場する。以来、ひばりが大スターの階段を昇るにつれて、「平凡」は芸能娯楽雑誌として部数を伸ばしていく。美空ひばりは、「平凡」の人気投票では実に13年間にわたりベストワンであった。「平凡」とともに「近代映画」(昭和20年12月)「明星」(昭和27年10月号、表紙・津島恵子)も相次いで創刊された。これら三誌の表紙は最初一人の女優の笑顔がお決まりであったが、やがて男女二人となり、その後、表紙は大勢のスターの顔写真が定番となる。「平凡」の表紙が二人になったのは、昭和36年12月号がザ・ピーナッツだったから当然の成り行きことであるが、翌月(37年1月号)も橋幸夫・森山加代子の男女カップルが登場する。「明星」は少し遅れて昭和39年4月号で三田明・いしだあゆみの男女カップルが表紙に登場する。複数のスターが表紙に登場するのは、グループ・サウンズの大流行によるものである。「平凡」昭和43年5月号にザ・タイガースと吉永小百合、合計6人が登場している。「明星」昭和43年4月号で、黛ジュン、植田芳暁、瞳みのる、3人が表紙に登場する。

   「複数のスターの正面笑顔」という表紙の基本構図が確立するのは、昭和47年頃、アイドルの世代交代があり、ティーン・エイジャーのスターが台頭してきたことに起因する現象であった。新御三家(野口五郎、郷ひろみ、西城秀樹)、花の中三トリオ(森昌子、桜田淳子、山口百恵)。芸能アイドル誌の老舗「平凡」は昭和62年に休刊したが、「Myojo」(旧名「明星」)、「Kindai」(旧名「近代映画」)は今も複数スターで表紙が飾られている。

    スターは顔と芸名を知られることが第一であり、インターネットの無い時代、雑誌に掲載されることが人気に大きな役割を果たした。ここで、アイドル黄金時代を支えた男性スターの本名で、誰か、わかるかな?

①上田成幸

②今川盛揮

③辻川潮

④森内一寛

⑤松山数夫

⑥原武裕美

⑦佐藤靖

⑧木本龍雄

    *

       回答

①舟木一夫、②西郷輝彦、③三田明、④森進一、⑤五木ひろし、⑥郷ひろみ、⑦野口五郎、⑧西城秀樹