喜びと悲しみ、愛着と嫌悪、幸福と不幸、成功と失敗など、人は様々な感情の状態をもち、快をもとめて不快をさけようとする。身体に表出される感情の変化は恥ずかしい時に赤面し、恐れた時に蒼白になるなど、自律神経系の働きによる表出にはじまり、意志的な支配する姿勢・ポーズにいたるまで、他から認知されうる種々の変化として捉えられる。
昨日のコペンバーゲンでのIOC総会夏季五輪2016年開催地選考での東京落選の悲報は招致委員やアスリートたちの落胆ぶりを表出していた。スポーツ選手はことに感情表出が激しいだけに、天を仰ぐもの、顔を手で覆うもの、さまざまなポーズで悔しさを表現している。招致費用150億円、うち100億円は公費という、スポーツイベント開催はそんなに巨額の先行投資が必要なのか、改めて考えさせられる一幕であった。
一方、スポーツでの喜びのポーズといえば、野球でみられるハイ・タッチ、サッカーではトンボ返りをしたり、飛び上がって喜ぶものもいる。なかでもガッツポーズは勝利を意味する最高の決めポーズである。こうした人間のもつ喜怒哀楽の感情を身体動作で全身を使って観衆にアピールすることは多くのスポーツで許されている。ただし日本での柔道、剣道、空手などの武道では禁じられている。相撲も当然のこと禁じられている。朝青龍が秋場所優勝決定戦で勝ち名乗りを受けた後、またもや土俵上で両手を突き上げた。これがガッツポーズであるのか、「ばんざい」なのか意見の分かれるところであろうが、内館牧子は「絶対にいけない」と批判したのに対して、鶴田卓彦は「わたし個人としては違和感かなかった」として意見が分かれ、結局今回はお咎めなしとなったようである。ガッツポーズが相撲の品格を落すものという強い姿勢を示さないと、他のスポーツのように派手なアクションが次々と出て「スモウレスリング」となるであろう。大リーグですらホームランを打った後の派手なガッツポーズ等は行ってはいけない行為とされている。
最近のコメント