Japanの積ん読文化
書物を読まずに、とりあえず積んでおいて積み上がっている状態のことを「積ん読(つん読)」という。この言葉が生まれたのは明治時代だとされるけれど、江戸時代にすでに「朗読・黙読・積読の」書の三読法と称した」とあるように、概念自体は「積読」という言葉がすでに存在していたと思われる。明治になっての考案者は、田尻稲次郎・和田垣健三などと諸説ある。著名人の本棚を紹介するNHKの番組「あの人の本棚」。本好きの読書家でもスタイルはさまざま。本を「読みもの」ではなくインテリアの一部としてディスプレイするクリス智子。あくまで本は読むためのものとして整理整頓・分類にこだわる作家の京極夏彦。京極の書斎は膨大な本の量があった。およそ5万冊くらいだろうか。彼は語る。「本は買うだけでいい。読もうが読むまいが、いいと思った本を手元に置いておくだけで人生は豊かになる」まさに積読礼賛である。ただし京極は本を横積みにすることを嫌う(。和本は例外)。
著名な作家や文化人の蔵書数を調べてみる。渡辺曻一15万冊、井上ひさし14万冊、谷沢永一13万冊、立花隆10万冊、草森臣一6万5千冊、司馬遼太郎4万冊、松本清張3万冊、紀田順一郎3万冊、新井素子3万冊、江戸川乱歩2万冊。政治家の書斎は不明だが麻生太郎はこの中にランキングするだろう。一般人なら1万冊を超えれば立派な蔵書家だろう。
「積ん読」という言葉は、日本語に遭ってほかの国にはない言葉である。イギリスには「本はつねにひもをとかなければ木片にすぎない」という有名な格言があるためである。イギリスで多言語の比較研究のなかで「わび」「さび」と同じように「積ん読」を「tsundoku」として、そのニュアンスを理解するような努力が始められている。
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