全裸のランニング
1972年のアラン・ドロンの映画に「ショック療法」というのがあった。統合失調症や鬱病の治療に、患者に何らかの衝撃ないし身体的ストレスを与えることによって症状の緩解をはかる方法である。映画で全裸で海辺をランニングしていた。現在では公然わいせつ罪で違法行為とみなされるだろうが、やってみると野性的な解放感を感じて、生きる喜びに全身がみなぎるかもしれない。1970年代にストリーキングが世界的に流行したのもその頃である。全裸ランニングのルーツはもっと遡り、1804年に米国バージニア州レキシントンで大学生による全裸ランニングが記録されている。最近読んだ小説の中に奇妙な作品を発見した。アレクセイ・トルストイの小説で「アルテーミーという富豪は毎朝、邸内を全裸でランニングするという。目的は健康増進のためで、発明家で永久機関から考案したものだという。1845年の作品である。(19世紀ロシア奇譚集」所収)
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