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2026年5月12日 (火)

信長人気の理由は?

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  織田信長は天文3年のこの日、織田信秀と土田御前の間に嫡男として誕生した。戦国武将なかでも徳川家康や豊臣秀吉のように偉業を成し遂げた人物は、他にもいるが、なぜ信長だけがこれほど現代でも人気を集めているのだろうか。2024年1月6日、岐阜で行われた「ぎふ信長まつり」で、木村拓哉が扮する馬上の信長をひと目見ようと、なんと約46万人もの人々が来場した。キムタク人気もあるだろうが、やはり日本人の信長人気は衰えを知らない。

    信長人気が高まったのは、実はそれほど昔からではない。戦前、日本人の好きな歴史上人物といえば、楠木正成、国定忠治、清水次郎長、西郷隆盛、乃木希典がランキング上位であった。戦後、価値観が変わり、人気ランキングは大きく変化した。浪曲や講談は亡くなり、メディアはドラマ・映画・ゲーム・漫画になると、信長は「戦国最強のボス」として取り扱われ方が大きくなった。ドラマ・映画でとくにエポックとなる作品があるわけでない。光栄のゲームソフト「信長の野望」シリーズの第1作が1983年3月に発売されたので、その頃から若者たちの間で信長人気が定着しだしたと考えている。

戦後の人気ランキングは、これまで何度も調査しても織田信長と坂本龍馬の首位を争っている。なぜ2人は魅力があるのだろうか。信長などは非情で残忍な人物という一面も知られているが、それでも現代人は信長を愛している。信長の魅力は、決断力に富んでいる、私欲がない、能力主義である、不言実行のタイプである、当世風にいえば、カッコいい優れた経営者であり、リーダー・シップがあるというのが評価されるのだろう。宣教師ルイス・フロイスは「信長はすぐれた理解力と明晰な判断力をもっており、神仏やその他の偶像も軽視し、およそ宗教的なことは一切信じていない。したがって宇宙に造物主のあることも、霊魂が不滅であることも信じていないし、人は死んだら無に帰するのだと考えている」と記している。

  坂本龍馬は最近の政治家が維新八策とか称して、龍馬のイメージを肖ろうとするように、既成の観念にとらわれず、自由に、創造的に考え、行動することに共感を覚えるのであろう。つまり織田信長と坂本龍馬とは共通点が多い。新時代への扉を開くという点であろう。2人はちょうど300年を隔てているが、信長より400年むかしは平清盛が生きた時代である。つまり貴族の時代から武士の時代への扉を開いた清盛、武士の時代を生きた信長、明治という時代の魁となった龍馬。これの結果によると、日本人が期待するような英雄が登場するのは300年周期なので、あと100年ほど英雄が現れるのを辛抱しなければならないことになる。(5月12日)

 

 

 

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