忠犬ハチ公が死ぬ
昭和10年のこの日、忠犬ハチ公が死ぬ。享年11歳。東京帝国大学教授・上野英三郎(1872-1925)が念願の秋田犬を手に入れたのは大正13年のことであった。農業土木が専門の上野は関東大震災の復興事業で忙しい日々が続いた。上野博士は渋谷駅から゜西ヶ原農事試験場まで通っていたため、ハチはいつからか渋谷駅で毎日博士を送り迎えするようになつた。だが過労がたたったのか、上野は大正14年5月、大学の講演中に脳溢血で急逝した。ハチ公は帰らぬ主人を渋谷駅で待ち続けた。この話が朝日新聞に記事として掲載され、「忠犬ハチ公」として全国にその名を知られるようになった。昭和9年4月21日には渋谷駅前に忠犬ハチ公の銅像が完成し、ハチ公本人も参加して盛大な除幕式が挙行された。日本ではあまりにも有名な話であるが、戦後になって映画化はなかった。その理由はおそらく爆弾三勇士と同様に、忠君愛国の思想普及に利用されたからだろう。しかしハチ公の話そのものは事実であるし、国境を越えて感動する美しい話であろう。昭和62年、仲代達矢主演で「ハチ公物語」が漸く映画化され、大ヒットとなった。やはりハチ公のストーリーはいつの時代でも感動することが証明された。その後、ハリウッドがリメイク映画「ハチコー・ドッグズ・ストーリー」を制作。監督はラーセ・ハルストレム、リチャード・ギア主演。(3月9日)
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