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2025年11月26日 (水)

どんな本でも価値がある

 いかなる本でも少しの良いところはあるものだ。10年、20年と時間が経過すればがその良さがわかってくる。でも本の敵は人間そのものである。読書の秋、NHKあさイチで、読書の特集をしていた。番組制作者は「本の敵」とは何か全く理解していないようだ。この日のゲストは「わたしの読書スタイル」として好感度抜群の上白石萌音。大の読書好きで知られ、最近読んだ本の紹介でもインテリジェンスが漂う。話を面白くするためか時折、暴走してしまう。ドッグイアーをしているという。ドッグイアーとは本のページの隅を折り曲げて、しおり代わりにすることである。彼女はなんとなくカッコよく思っているらしいが、とても本に対しては悪い行為である。(番組内で県立の図書館の館長が出演しているが理解に苦しむ)そしてお風呂で本を読むという。愛書家にとっては聞き捨てならぬことだ。本がふやけるし、誤って濡らすこともあるだろう。本にとって最大の敵は「水」である。聡明な萌音ちゃんは、本がかわいそうだとは思わないのか。ネットで調べると、最近の人は、入浴中に読書する人はかなり多いようだ。かつてイギリスのウィリアム・ブレイズ(1824-1890)は、「書物の敵」という名著で、本の10敵として次のものをあげている。火、水、ガスと熱、塵となおざり、無智と頑冥、紙魚、その他の害虫、製本師、蒐集家の身勝手、下卑と子ども。19世紀の話なので多少修正する必要があるだろう。ともかく火と水は最大の敵であろう。火事や津波は大敵である。しかし歴史的にみるなら政治的な権力者も図書館にとっては敵である。知事の一声で公立図書館が廃止になることもある。シーザーは70万冊のアレキサンドリア図書館を、みな焼いてしまった。前221年、秦始皇帝が六国を統一したとき、思想統一をはかるため多くの図書を焼いたといわれる。フランスに侵入したオータンのドルイド教団の数千巻の図書もみな焼かれた。カルタゴの50万巻の図書館もローマ人に焼かれた。デ・ランダというスペインの宣教師は、1562年にメリダでおこなった宗教裁判で、無数のマヤの絵文書を焼き捨ててしまった。彼らの行為は、異文化への破壊行為である。図書の最大の敵は人間であるといえる。現代の図書館においては過去の歴史にもないような大量の図書廃棄が行われている。デジタル化による紙文書の省スペース化であるが、なかには書物破壊症(ビブリオクラスト)のような館員もいる。書物破壊狂に呪いあれ!William Blades、ビブリオマニア

   話題を上白石萌音の読書スタイルに戻そう。結論的にいえば、入浴して本を濡らそうが、栞や付箋を使わずに、本の隅を折ることも自分の所有する本であれば何の問題もない。ただ影響力のあるインフルエンサーの有名人が「私の読書スタイル」とパフォーマンスすれば、真似をする人もでてくる。とくに未成年たちは公共の図書館や学校図書館の本まで悪戯で面白がって頁を折ることだろう。つまり読書という行為にはマナーが大切である。食事と同じで料理を手づかみを食べたり、話しながら食べてあたりにまき散らすのは見苦しい。見苦しいことを勧めていることと同じである。永野芽郁は不倫でテレビであまり見なくなったが、不倫は一般の者とは何ら関係のない事柄だが、読書の無作法は社会に悪影響を及ぼすものなので小さなことのように思うが、意外と大事なことなのだ。NHKは大物タレントに忖度しすぎている。駄目なことは駄目ということが制作者には大切だ。華丸大吉あたりが「良い子のみんなはマネしないでね」とコメントすればよかった。

 

 

 

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