イギリスの古城、ドーヴァー城
イングランド南東端の断崖ドーヴァーには早くから城砦が築かれたが、ローマ軍が撤退したのちはアングロ・サクソン人が引き続いてここに城郭を構えた。1066年10月14日、ノルマン王ギョームが対岸のノルマンディから海岸を渡ってイングランドを制圧しようとするや、これを察したイングランド王ハロルドは1064年にドーヴァー城をいっそう強化して待機したが、ノルウェー軍との交戦中に不意をつかれて別の場所に上陸されてしまった。あわてて引き返して応戦したもののハロルドは敗死してしまい、その後は、征服王ウィリアム1世(ギョーム)によるノルマン朝の時代に入る。ウィリアム1世は、この港町を重視してドーヴァー城の防備を厳にした。だが、ドーヴァー城が今日みられるように整備されて高度の城郭となったのは、プランタジネット朝の初代、ヘンリー2世(在位1154-1189)の時代である。中心をなすキープからこれを取り巻く城壁や空濠、塔や城門までが完全に残っており、ドーヴァー城はイギリスを代表する古城である。
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