きのこの日
キノコのことを「クサビラ」という。狂言「くさびら」では、ある男の家の庭にキノコがたくさん生えてきて、取っても取ってもなくならない。山伏に頼んで祈ってもらうが、キノコはさらに増え続け、山伏につきまとい、いたずらをするので、山伏は「許しておくれ」と言いながら逃げていくというお話である。日本は元来、森林の国であり、キノコは森の生物のため、日本民族はキノコ好きである。しかキノコ切手の図案はたった1種類しか発行されていない。1974年の「国際食用きのこ会議記念」のシイタケ図案のみである。
日本には天然に約5000種類のキノコが存在しており、そのうち約50種類が毒キノコである。明治以来、毎年500人以上のキノコ中毒が発生しているが、そのうち7、8人ずつの死者を出していた。近年はやや減少して、この10年間で1000人以上の人が毒キノコで食中毒になっています。キノコの種類としては、ツキヨタケ(画像)、クサウラベニタケ、カキシメジ、ドクササコ、テングタケ、二ガクリタケ、シロタマテングタケ、ベニテングタケなど。
食用キノコの中で味、香り、希少性において秋の味覚の最高峰ともいえるのが「松茸」である。松茸は高級食材として取引されているが、かつてはシイタケより安かった。松茸は栄養素の高い腐葉土には生育しない。プロパンガスが普及したため、山中に燃料を採取し無くなり、自然生育する松茸が減少し、価格が高くなった。(10月15日)
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