江戸っ子と納豆
本日は納豆の日。よく煮た大豆を納豆菌で発酵させた食品が納豆である。納豆を入れた縄文土器が出土しており、日本人が古くから大豆を蛋白源として利用していたことがわかる。縄文人が何と呼んでいたか明らかではないが、後漢の中国では「豉(し)」と文献にある。平安朝の「和名抄」に「クキ」と見える。平安時代、寺院の納所(納屋)に置いていた豆が発酵して美味しかったので、売り出され、それが「納所の豆」と言われ納豆という語が生まれた。もともと納豆がよく食べるようになったのは山国である京都の人が最初であり、昔から納豆が作られ食されてきたが、江戸時代になって江戸で納豆が大流行した。早食いものが江戸っ子の気性に合っていたらしい。紀州田辺藩の原田某が書き記した随筆「江戸自慢」(安政年間成立か)の中で、「江戸に烏の鳴かぬ日はあれど、納豆売りの来ぬ日はなし」とある。このように江戸の町では、毎朝、夜明けと共に納豆売りが長屋の隅々までやってきたのである。納豆といえば水戸の名産が有名だが、意外と新しく明治になってからのことである。笹沼清左衛門が明治22年、天狗納豆を水戸駅で売り始め評判となった。(7月10日)
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