英雄豪傑、酒を好まず
ヨーロッパ中世、錬金術師がアクァ・ヴィテ(生命の水)という蒸留酒(スピリッツ)を発明した。日本の焼酎、中国の白酒、ウオッカ、ジン、ビール、ウイスキー、ブランデーなどなど今では世界の酒が楽しめる。歴史上の人物と酒にまつわる意外な逸話をあつめる。
歴史上で酒好きといえば陶淵明。その詩は「篇篇酒あり」といわれる。次いで李白。「李白酒一斗詩百篇」といわれる。三国志の英雄、張飛、トルコ建国の父ケマル・アタテュルクやエンゲルスも酒豪で知られる。だが世界史の英雄といわれる人物には意外と酒飲みは少ない。シーザー、チンギスカン、ナポレオン、マリア・テレジア,ヒトラー、毛沢東。みんな酒を好まなかった。ナポレオンやバルザックは酒よりもコーヒーを好んだ。
反対に西洋史のうえで最大の英雄アレクサンダー大王は、ふだんから常人より体温が高く喉がかわき、酒をよく飲んだ。画家ゴッホは飲酒によって絵を描く際に必要な興奮が得られると手紙に書いているから酒好きだったらしい。ベートーベンも酒好きだった。
日本史でも毛利元就、源義経、芭蕉は酒を飲まなかったらしい。芭蕉の道中行脚の掟に「好んで酒を飲むべからず」とある。門人の其角の大酒を芭蕉は戒めたという。上杉謙信や織田信長は酒豪だったらしい。ただし明智光秀は下戸。堀部安兵衛、赤垣源蔵が大酒飲みというのも作り話らしい。意外なところでは西郷隆盛、大久保利通、武市瑞山、近藤勇らもあまり酒は飲めなかった。夏目漱石は下戸な質だが、不安を癒すため飲んだビールは酒乱気味だった。
福島正則、雷電、良寛、山岡鉄舟、黒田清隆、伊藤博文、福沢諭吉、大町桂月、若山牧水など酒豪の逸話も多い。戦後の作家たちはみな、遠藤周作、開高健、吉行淳之介、大江健三郎などバーで洋酒を好んだ。ミスター・プロ野球、長嶋茂雄はお酒はほぼ飲まなかった。ONが仲良く酒を酌み交わしている写真など見たことがない。
渥美清。若い頃、結核に罹り、酒や煙草、コーヒーさえも一切飲まなかった。
アルコール依存症がもたらす悲惨と恐怖を描いた映画「酒とバラの日々」。だが、なんと主役のジャック・レモンはかつてアルコール依存症だったとか。
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