野口英世の言葉
1928年のこの日、野口英世は黄熱病に感染してガーナで急死した。享年51歳。現在の千円札の肖像にも描かれて、最も国民に親しまれている偉人の1人と言える。野口は1876年11月9日、野口英世は福島県猪苗代町の貧しい農家に生れる。
志を得ざれば再び此地を踏まず
これは、1896年、野口英世が大志を抱いて単身上京する折、家の床柱にナイフで刻みつけた19歳の時の言葉である。猪苗代湖畔にある茅葺の粗末な生家には、今でもそのまま残されている。野口の言葉としては他に「努力だ。それが天才だ。だれよりも三倍・四倍・五倍勉強する者、それが天才だ」が有名である。
貧しい農家に生れた英世は、母が夕食の野菜を採りに畑に出ている間に、囲炉裏にかけていた鍋の熱湯を浴びてやけどを負う。満足な治療もできず、左手の指は癒着してしまったが、苦難を乗り越えて伝染病研究所の助手となる。1900年に渡米し、1911年に梅毒の病原体であるスピロへータを発見し、1913年に麻痺性痴呆と脊髄癆の患者からトレポネーマを発見し、世界第一級の業績を上げた。1916年9月から11月まで日本に帰省し、故郷で大歓迎を受けた。19歳の時、柱に刻んだ志を果たしたのである。(5月21日)
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