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2025年5月21日 (水)

本の整理とは、「捨てる」ことではない

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   5月のこの季節は「曝書」といって本の整理の季節でもある。ドラマ「戦う!書店ガール」で店員が本棚に並んでいる本を傾けて前に出すような仕草をしている。視聴者からも何の目的でしているのか、と疑問の声があがった。書店の経験はないので、定かではないが、背表紙を本棚の前面のツラあわせをしているのではないか。図書館では、背にラベルが貼っていて分類記号順に並べる。そして本は棚の全面に背表紙が揃うように前に出して並べる。このほうが背ラベルが見やすく、本を探しやすいからである。利用者は本を手に取って、しまうとき奥に突っ込む習慣があるので、いくら並べても一日で開架の本はぐちゃぐちゃになってしまう。通常、図書館では開館前の30分くらいは開架整理の時間に当てている。本の整理って意外と難しい、「整理術」という書名の本が何冊もでているくらいだから。あるトーク番組で整理整頓とは捨てること(いま流行りの断捨離)と言っていたが、本の整理=捨てることではない。整理ということは、必ず保存とセットが考える必要がある。断捨離ですっきりした感覚というのは、心理学的にみると不安感や脅迫感の裏返しである。若い主婦がモデルルームのように快適なリビングを理想に描くが、子どもが増えると現実にはモノがどんどん増えて汚部屋になってしまう。収納術は結構だが行き過ぎた断捨離は要注意だろう。五木寛之の新著「捨てない生き方」まだ読んでいないが、参考にしたい。むしろ本の整理とは、ホコリを取り除き、探しやすいように並べ、弱いジャンルを補強する、充実するための作業である。

 

 

 

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