歌謡曲プレイバック
NHK放送100年である。人にとって音楽とはなにか。スマホのない時代、はじめてラジォが普及したときさぞや人々を驚いたことだろう。のどかな暮らしで自然音しかしらなかった日本人が、放送局から流れる音声や機械音、メロディーを聞くと、それは情報であるととに、雑音でもあっただろう。有名な小津安二郎監督の「東京物語」の名シーンで、老夫婦が伊豆の旅館で就寝しようとするが、なかなか眠れない。のどかな温泉町に歌謡曲「湯の町エレジー」はあきらかに騒音そのものだった。
いまの現代人は雑踏の中で生きているので、騒音になれている。むしろBGMがないと落ち着かない人も多い。勉強や読書や作業している間、生産的な仕事をするのに心地よい音楽が作業効率を高める。歌謡曲、j-POP、フォーク、ニューミュージック、民謡、唱歌・童謡、ロック、ソウル、ディスコ、ジャズ、ボサノバ、クラシック、イージーリスニング、効果音なんでもいい。昭和平成歌謡のリストを作成してみる。
「あなたに会えてよかった」題名だけだと誰の歌だったか思い出せなかった。聞いて小泉今日子の楽曲だと思い出した。TBS系ドラマ「パパとなっちゃん」主題歌。最近では、森七菜がカバーしている。▽「トーキョー・トワイライト」韓国のトロット歌手チェウニは日本でも長く活動している。60歳だけどとても若く見える。「Tokyoに雪が降る」「星空のトーキョー」「ガラスの東京タワー」「東京の枯葉」大ヒットはないが東京ご当地ソングの女王となっている。悲しくて切ない声、そして心地よく響くヴォーカルは病みつきになる。▽「風蓮湖」演歌界の貴公子と呼ばれる山内惠介の楽曲。山内は2001年「霧情」デビューなので厳密にいうと平成歌謡なのだが、美空ひばりに憧れていることから、昭和歌謡のテイストがする。「釧路空港」「流氷鳴き」「想いで小樽」「残雪根室本線」「カラオケ流し」「オホーツクの舟唄」と北海道を舞台にした楽曲も多数ある。▽「夢で逢えたら」大瀧詠一の作詞・作曲。吉田美奈子が1976年にリリース。鈴木雅之・薬師丸ひろ子・原田知世など多くの歌手がカバーしている。▽「さようなら」オフコース最大のヒット曲。シンプル・イズ・ベスト。ドラマ「3年B組金八先生」の挿入歌で1980年にヒットした。▽「17才」南沙織のリメイクが森高千里で1989年ヒットしていた。元歌になじんでいたのでディスコ調があまり好きになれなかった。1993年「渡良瀬橋」の頃からやっと好きになってきた。▽「ソリテュード」中森明菜13枚目のシングル。賛否両論ある曲。ソリチュードとは「孤独」の意。明菜は体調不良を理由に長期にわたり活動休止していたが、昨年あたりから再活動している。今年も紅白出場が話題になる。▽「モンロー・ウォーク」南佳孝の6枚目のシングル。シティポップスの代表曲。翌年、郷ひろみが「セクシー・ユー」というタイトルでカバー。1981年「スローなブギにしてくれ」もヒットした。▽「燃える渚」小川みき。1973年発売の「小さな過去」を改題して翌年リリースしたが、ヒットには恵まれなかった。▽「ロスト・ラブ」小久保尚美。競輪の中野選手の奥さん。
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