ルイ16世の処刑
世界史には非業の死をとげた人物が登場する。1793年のこの日、フランス国王ルイ16世は断頭台で公開処刑された。同年10月16日、マリー・アントワネット王妃も処刑された。クレオパトラ、楊貴妃、淀君も非業の死である。ササン朝ペルシアの最後の王ヤズデギルド3世は戦いに破れ、逃走中に総督の裏切りによって殺害された。屈原は泪羅江に入水自殺し、ソクラテスは毒杯を飲んで自ら死を選んだ。キリストの死は宗教性の強いものであるが、十字架刑によって処刑されたことは史実とみなされている。わが国では関ヶ原の戦に敗れた石田三成や西南戦争で敗れた西郷隆盛など非業の死とみなされる。大塔宮護良親王は足利直義によって惨殺された。太田道灌は扇谷家の上杉定正に招かれ風呂場で殺害された。平賀源内は破傷風とも餓死ともいわれる。頼三樹三郎、橋本左内、吉田松陰は獄舎で斬首。井伊直弼は雪の桜田門に散った。田中河内介、小栗忠順も非業の死といえる。チャールス1世、ルイ16世、ロシアのニコライ2世は皇后や1男4女とともに銃殺された。現代史においてもムッソリーニは愛人とともにパルチザンによって殺害され、遺体は逆さ吊りされた。ルーマニアのチャウシェスク、イラクのサッダーム・フセインなどの処刑も非業の死といえる。アルカイダのビン・ラディンの殺害や、生け捕り後裁判にもかけられることなく殺害されたリビアのカダフィー大佐など記憶に生々しいが、日本のメディアがもう取り上げられることも無く歴史に埋没していく。人類史とは古代から現代に至るまで余りに残酷であり、殺人という罪を繰返す歴史といえる。(Marie Antoinette,1月21日)
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