エレベーターの日
1891年のこの日、浅草凌雲閣に日本初の電動式エレベーターが設置されたことを記念して制定した。電動式であったが、使い物にならずわずか1年で取り払われた。
手動式エレベーターの歴史は古く、紀元前3世紀末のアレキサンドリアに始まる。アルキメデスが人力による巻き揚げ式のエレベーターを考案したといわれる。これを実用化したのがローマ皇帝ネロだった。コロッセオにはロープと滑車を利用して、奴隷たちが力をあわせてロープを引っ張ると、ゴンドラが上がって剣闘士が登場するという仕掛けである。
フランスのナポレオンは王妃が長いすそをひいて、階段を上るのが大変だろうと、椅子のケージをつけた簡易なリフトを製作させたといわれる。日本では徳川斉昭(1800-1860)が1842年、水戸に好文亭という図書館を建設したとき、本を運ぶためにロープを手繰ると昇り降りする小型リフトを設置した。以上は、いずれも手動式で、その後、水圧を利用するものや蒸気機関を応用したものが考えられ、1880年、ドイツのマンハイム博覧会で電動機を動力とする近代エレベーターがジーメンス・ハルスケ会社の発明品として初めて試運転された。1898年、アメリカのオーティス社がニューヨーク5番街33丁目のデマレスト・ビルに設置された。
日本で最初にエレベーターを考案したのは水戸藩主、徳川斉昭で好文亭の配膳用として使用した。電動式では、1890年、浅草の凌雲閣(67m)の12階建てが最初であるが、本格的なエレベーターは1892年の帝国ホテルのものである。(Archimedes,11月10日)
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姫路市立城南小学校の卒業生ですが、昭和34年に給食用のエレベーターが設置され、日本初といわれていました。
投稿: Ken | 2014年11月10日 (月) 00時23分