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2024年8月11日 (日)

もう森なんか行かない

 「もう森なんか行かない」原曲はフランス民謡だが、フランソワーズ・アルディの歌も知られている。地球上には、森林を主体とした山が身近にある。とくに日本は国土の7割が森か山である。日本人の名字も漢字の「山」や「森」が付く人が多いのもそのためだろう。日本の登山人口は年間800万人ともいわれ、現代は空前の登山ブームである。日本には1万6000以上もの山がある。私たちは、なぜこれほど山に登るのだろうか?イギリスの登山家マロリーは、アメリカでの講演中に「なぜエベレストに登るのか」という質問に、「山がそこにあるから」と答えた。

  山に登るということは先史時代から行われていたようであるが、何世紀ものあいだ、山は神と人間とが出会う神聖な場所だと思われていた。モーセはシナイ山で十戒を授かっている。ハンニバルは前218 年、6万人の兵と37頭の象とともにピレネーやアルプスの山脈を越えたとされる。125年にローマ帝国のハドリアヌス帝は朝日を見るためにエトナ火山に登った。1336年4月26日にイタリアの詩人、ペトラルカは弟ジェラルドを連れてフランスのヴァントゥ山の頂に登った。このことからペトラルカは「登山の父」と呼ばれている。我が国で最初に富士登山に成功した人物は聖徳太子という俗説がある。ある日、聖徳太子は黒駒に乗ってフワフワと空中に浮き、そのまま富士山をめぐりあるいて二日で帰ってきた。太子信仰の隆盛にともない生まれた伝説の一つで、本当に登山をしたという確証はない。太子は達磨に会ったという逸話もある。達磨の方が太子よりも一世代も前の人だが、太子の前世が中国・天台宗の高僧・南嶽慧思であるという。この慧思が達磨の教えを受けて、日本に転生して仏教を広めにきたという。時代は北魏末の仏教文化が衰退するので、東伝の布教するためであった。
 ちなみに、「山の日」が制定されたのは、作曲家の船村徹が2008年に「海の日があるのに、山の日がないのはおかしい」と新聞紙上で言ったことが発端で、2016年より「山の日」が施行されるようになった。「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」ことが目的。なぜ11日なのか。当初、お盆前のシーズンである12日にする案が候補として挙げられたが、日航機墜落事故が起こった日であり、ふさわしくないとの理由から、最終的に1日ずらした8月11日となった。(8月11日)

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