フランクリンの功利主義
「もし自分の好きなようにしてよいといわれたら、もう一度これと同じ生涯を最初からくりかえすことにまったく異存はない」(フランクリン自伝)
福沢諭吉も「福翁自伝」で「私は自身の既往を顧みれば遺憾なきのみか愉快なことばかりである」といった。洋の東西を問わず、傑出した人間は自分の生涯をこのように肯定する。(中公クラシックス)
「生きんがために食え、されど食わんがために生きるなかれ」(貧しいリチャードの暦)
どんなにどん底の生活を送っていても、最低限の人間としての尊厳を保って生ききろと説く言葉である。
1752年のこの日、ベンジャミン・フランクリンは、雷雨の中で凧を揚げ、雷が電気であることを証明した。印刷工から身をおこし、ジャーナリスト・科学者となった。政界に入って優れた外交官になると、独立と建国の基本的な4文書である独立宣言・米仏同盟条約・パリ条約・合衆国憲法の作成に重要な役割をはたした。彼のつくった『貧しいリチャードの暦』は「台所が太れば意志がやせる」などのピューリタン的な格言に満ちている。彼は人間完成に努力するとともに自己の経済的基盤を固め、その後に地域社会の改良に努めた。熱の伝導の研究から、暖炉にかわるストーブ、二重焦点眼鏡などを発明、そして電気の研究から避雷針を考案した。人生の目的は幸福であり、幸福の構成要素は健康・富・知恵であるとし、いかに役立つかによってすべての価値を評価した彼は、典型的なアメリカ人とよばれた。(Benjamin Franklin、6月15日)
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