桜桃忌
本日は太宰治の命日。東京都三鷹市の禅林寺で供養が行われる。「桜桃忌」は文学忌のなかでは河童忌と並んで有名である。
太宰が東京・玉川上水に入水自殺し、遺体が上がったのが誕生日でもあるこの日。桜桃が熟するころで、太宰の晩年の作品で好評だった「桜桃」から桜桃忌と呼ばれる。
太宰治の叔母の言ふ。「お前はきりょうがわるいから、愛嬌だけでもよくなさい。お前はからだが弱いから、心だけでもよくなさい。お前は嘘がうまいから、行ひだけでもよくなさい」
芥川賞候補の太宰に対して、選考委員だった川端康成は選評の中で太宰の生活態度を「生活に厭な雲ありて、才能の素直に発せざる・・・」と批判した。それに激怒した太宰は「小鳥を飼い、舞踏を観るのがそんなに立派な生活なのか」と反論した。
志賀直哉はある座談会で太宰を「僕は嫌いだ。あのポーズが好きになれない」と評した。これに対して、太宰も志賀を「薄化粧したスポーツマン」などと罵倒した。この対立の背景には、太宰の志賀に対する畏敬とコンプレックスがあったのかも知れない。2020年、孫の石原燃が「赤い砂を蹴る」で芥川賞の候補作に選ばれる。太宰は天国でどう思っているだろう。(6月19日)
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( ̄ー ̄)ニヤリ太宰治のようなアバンギャルヂスとは、現在あまりいませんね。川端康成に反発し、志賀直哉に反発し、しかし、太宰はこれらの先輩を半ば尊敬していた、という屈折した精神状態、理解できるような・・・( ̄▽ ̄)
投稿: 根保孝栄・石塚邦男 | 2014年6月20日 (金) 21時03分
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投稿: レンマ学(草枕) | 2022年6月18日 (土) 18時50分