有無(ありなし)の日
今日は「有無の日」。記念日の制定した団体や目的などは定かではない。さらに、「記念日」を登録管理している日本記念日協会にも登録はない。とすれば、最近つくられた記念日ではなく、古来からあるものだろう。中右記の天仁元年五月二五日に「今日は宮中号有無日」とある。陰暦の康保5月25日は第62代村上天皇の忌日。天皇は、急な事件のほかは、政治を行わなかったことから「有無の日」と呼ばれたらしい。平安時代から続く由緒深き記念日なのだ。「広辞苑」にも見える。仕事の有る、無し。財産の有る、無し。命の有る、無し。コロナ感染者の有り、無し。本日は大谷翔平の本塁打、有り、無し。有無の日を現代風に解するならば、あらゆるものを0と1で把握する世界観、ということなのだろうか(5月25日)参考:小島小五郎「有無日考」社会科学論叢9 1959年
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有無の日(ありなしの日)は村上天皇の忌日である陰暦五月二五日のことで,所謂記念日の観念とは違うと思うのですが。村上天皇の代には「租税確保の手続きなど、多くの公事が整えられ、倹約と諸芸文筆が奨励された治世は、のち醍醐天皇の治世とともに延喜・天暦の聖代と称された」ことから後生まで彼の忌日は記録として残ったということなのでしょう。
投稿: 網野善彦 | 2024年5月25日 (土) 09時06分