東大寺の「お水取り」
東大寺二月堂の修二会は、東大寺の実忠和尚が夢の中で、「十一面悔過過(じゅういちめんけかほう)」の行法を拝み、752年に、これを人間の世界に移して行ったのが始まりである。以来、今年で1273回を数える。この法会は、現在は3月1日より2週間にわたって行われているが、もとは旧暦の2月1日から行われていたので、二月に修する法会という意味をこめて「修二会」と呼ばれるようになった。行中の3月12日深夜(13日の午前1時半頃)には、「御水取り」といって、堂前の若狭井という井戸から観音さまにお供えする「お香水」を汲み上げる儀式が行われる。また、この行を勤める練行衆の道明かりとして、夜更、大きな松明が本堂の回廊で振り回される。「おたいまつ」と呼ばれるこの松明の火の粉を浴びると災厄が除かれると伝えられるため、群衆は争って松明から出る火の粉を浴びようとする。
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