春一番名付けの日
「春一番」とは立春を過ぎて最初に吹く強い南風のことで、気象予報官の創作ではない。最初にだれが言い出したか定かではないが、口から口に語り伝えられたらしい。一説によると、安政の頃、壱岐沖で船数隻が烈風を受けて沈没、50人以上が死亡した。この事件以来早春の南風わ「春一」または「春一番」と呼んで恐れられたという。ほかに平凡社の世界大百科事典によると、民俗学者の宮本常一が長崎県の郷ノ浦を訪れて語を採集し、壱岐で用いられている語として『俳句歳時記』(1959)で紹介したとある。これをきっかけに、「春一番」は新聞などマスコミで使われるようになったという。朝日新聞1962年2月15日の朝刊で「春の突風」という記事で「強い南風は春一番と名付けられているが、その時期は毎年二月から三月上旬にかけて吹出す」して、「春一番」という語が使われたことから、2月15日を「春一番名付けの日」とされている。「春一番」、英語では、the firtst spring 、映画「七年目の浮気」でマリリン・モンローのドレスがまくれ上がるのは、「春一番」ではなくて、地下鉄の通気口から吹き上げる風だが、巨大モニュメントでは自然の風のように見える。(2月15日)
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