トレヴィの泉
ローマで目につくのは、街角や広場にある噴水です。その数は約600とか。その中でも有名なのはトレビの泉です。映画「ローマの休日」や「甘い生活」などによって日本人にも親しまれるようになったトレヴィの泉は、もともとは古代ローマ時代、紀元前19年にアグリッパによって建設されたものだった。歴史家プリニウスは、世界の驚異の1つとして、ローマの水道をあげている。ローマ帝国の崩壊とともに荒らされたが、1453年、教皇ニコラウス5世が再び水道としてローマを潤すことになった。17世紀になって主要水道の終点にはモストラ(劇場)と呼ばれた彫刻に飾られた噴水が置かれることになった。1732年、教皇クレメンティウス12世はデザインコンペを開き、35歳の建築家ニコラ・サルヴィ(1697-1751)が選ばれた。トレヴィの泉はサルヴィの死後、彫刻家ピエトロ・ブラッチ(1700-1793)によって1762年に完成した。ポーリ宮殿を背景として、海神ネプチューンと2頭のぺガサス、それを操るトリトンなど多数の彫刻群がある。ローマを去る前に、泉に背を向けてコインを投げるとローマ再訪がかなうという。近年建物の損傷が問題となっている。2013年、フェンディがトレヴィの泉修復計画を発表し、212万ユーロ(約2億5800万円)を出資することとなった。トレヴィとは、この泉の水源地でローマ市から数キロの地点にある。(Trevi Fountain,Nicola Salvi,Pietro Bracci,FENDI)
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