女心と秋の空
秋の空模様と移り気な心模様を重ねたことわざとして「女心と秋の空」がよく知られるが、もともとむかしは「男心と秋の空」であった。室町時代の狂言「墨塗」の中に「男心と秋の空は一夜にして七度変わる」という台詞がある。イギリスのことわざに「女心と冬の嵐」があり、日本にも明治以降、「女心」が使われるようになった。大正の頃、ヴェルディのオペラ「リゴレット」の中の曲に、「風の中の羽根のようにいつも変わる女心」(女心の歌)とあり、このころから「女心と秋の空」と言われるようになったという。
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