私は勝利を盗まない
紀元前331年10月1日、ガウガメラの戦いでの話。マケドニアのアレクサンダー大王がペルシア帝国と戦っていた。前方の平原がペルシア軍のかがり火で埋めつくされているのを見て、幕僚の一人パルメニオンが大王に進言した。「大王、夜襲をしかけてはいかがでしょうか」すると大王は答えた。「私は勝利を盗まない」と言った(夜襲などの小手先技で勝とうとはせず、正々堂々と戦う、の意)。実はこのときペルシア軍は罠を張ってマケドニア軍の夜襲を待ち伏せしていたのだ。大王は、翌日の会戦にあたって、ペルシア軍の左翼と中央の間に少し隙間ができたことを見てとると、「突っ込め!」とばかり、騎兵親衛隊の先頭に立って、ダリウス3世めがけて進軍した。大王の中央突破作戦は見事成功し、大勝利だった。(AlexandrosⅢ,Gaugamela)
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