蚊取りブタは何故ブタなのか?
きょうは「蚊の日」。1897年のこの日、イギリスの細菌学者ロナルド・ロスがハマダラカ類の蚊の胃袋からマラリアの原虫を発見した。日本の夏といえば金鳥。蚊取り線香はなぜブタの陶器に入っているのか?蚊取り線香は1890年に上山英一郎が線香に除虫菊を練り込むことを考案した。それより以前は「蚊遣火」(かやりび)と言って、蚊遣木(マツ、スギ、カヤなど)を燻していた。蚊遣火には殺中効果はなく、蚊を追い払うのみだった。江戸時代、すでに蚊遣火を入れたブタの容器が出土している。「蚊遣り豚」といい、常滑焼の土産物として販売したところ人気で全国に広がったといわれる。
ところで豚の形をした陶器は貯金箱も広く使われている。その起源は中世ヨーロッパにあるといわれる。当時、陶器は「Pygg」いう粘土で作られることが多かったが、イギリスの陶器職人に「Pyggの陶器を作ってほしい」と頼んだところ「Pig(豚)」と勘違いして作られた貯金箱が評判となり世間に広まったとされる。日本では豚の貯金箱が作られるようになったのは江戸時代のこと。豚は一度にたくさんの子どもを産むことから幸運の象徴とされ、デザインに取り入れられるようになったといわれる。 (8月20日)
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