ネクタイの起源はクロアチア傭兵のスカーフ
ネクタイnecktieは男子服では特に重要なアクセサリーとなっているが、その起源には諸説ある。古くは紀元2世紀ローマ兵が防寒のために首に巻いたウール布フォーカルfocalを起源とする説。あるいは直接の起源としてクラバット説がある。フランス語でネクタイはクラバット(cravate)、イタリア語もcravatteという。(米語でもcravateともいう)。クラバットの語源はクロアットcroate、つまりクロアチアの軽騎兵(画像)のことである。17世紀、30年戦争の際、オーストリアのクロアチア兵は家庭からの無事の帰還を祈ってもらった赤い布を首に巻いていた。これを見たフランスのルイ14世が「あれは何か?」と聞いたところ、兵隊の事だと勘違いした側近が「クラバットです」と答えたため、布の方が「クラバット」になってしまった。当時のパリ市民の間で布を首に巻くことが流行して、やがてネクタイとなった。
日本で初めてネクタイの製造をはじめたのは、1884年10月1日、帽子製造業者だった小山梅吉が神田柳原の古着市場で舶来の中古「ネッキタイ」(当時ネクタイをこのように呼んでいた)を買い求め、それを分解して、見様見真似で作ったのが国産第一号のネクタイである。
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