「遺憾」という言葉
政治家や企業、大学などの代表が謝罪する際、「誠に遺憾だ」「遺憾の意を表する」などのように、「遺憾」という言葉を使う。
そもそもこの遺憾とは、「心のこりがして不本意なこと」「残念に思うこと」という意味。謝罪会見で「遺憾です」と言って頭を下げている姿を見ると、何となく謝っているように思えてしまうが、実際は「こうした事態になって残念だ」と言っているだけ。そこにまったく謝罪の意味は入っていいないのだ。では、なぜあえて「遺憾」という言葉を使うのか。きっと、直接的な責任を回避したいという心情があるのだろう。遺憾という言葉は、使う側からすれば非常に便利な言葉なのである。いま大学のスポーツ部を中心に大麻や覚醒剤が広まっている。責任者は言葉で言い逃れするのではなく、きちんとした対策を講じてほしい。
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