モナリザの盗難
1911年8月22日、ルーブル美術館から「モナ・リザ」が盗まれた。行方は杳として分からなかった。詩人のアポリネールや画家のピカソまでもが逮捕されたが、1週間後に釈放された。「モナ・リザ」は2年3ヵ月の間、行方を絶った。
犯人は32歳のイタリア人放浪者ヴィチェンツォ・ペルージャという男だった。ペルージャは愛国主義的な動機で「モナ・リザ」を盗んだと主張したが、間もなく彼の手帳が発見された。アルゼンチンの詐欺師エドゥアルド・デ・マルケス・バルフィエルノに雇われていた。彼は贋作を作成してアメリカの富豪ロックフェラー、カーネギー、モルガンなどに売りつけようと計画していた。事件後、ルーブルを訪れる人の間では、あれ以来ほんものの「モナ・リザ」は美術館の奥深く秘蔵され、精巧な模写が飾ってあるのだというまことしやかな噂が流された。「モナ・リザ」はもはや微笑していない、と。
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