人類ホモ・サピエンスへの道
現世人類(ホモ・サピエンス)の祖先は、これまでアフリカで生まれたホモ・ハビルスがホモ・エレクトスに進化したと考えられてきた。(わかりやすくいえばラミダス猿人やアファール猿人はヒトの直接の祖先の可能性があると考えられていた)しかし、このたびケニアやイギリスの国際研究チームがケニア北西部のトゥルカナ湖北で6本の歯が残った上あごの化石を発見し、ホモ・ハビルスのものと結論づけた報道があった。(朝日新聞2007.8.9夕刊)今回の発見で、ハビルスとエレクトスは同じアフリカで約50万年間共存していた兄弟分の関係であるという。(つまり親子の関係ではないということか)
1992年から1993年にかけて、鮮新世初めの440万年前の地層から、ヒトの祖先と思われる化石が発見され、1995年にラミダス猿人(アルディピテクス・ラミダス)と命名された。アファール猿人は1974年以来、エチオピア北東部のアファール低地、タンザニア北部で発見され、今から300万年前にさかのぼる。アファール猿人とアフリカヌス猿人とは約50万年共存していたが、アファール猿人は140万年前ごろには消えて、アフリカヌス猿人のみが残り、ホモ・サピエンスに進化していったと考えられる。更新性中期に入った約70万年前から40万年前ごろを中心に、ホモ・エレクトスとよばれる段階の人類がアフリカからユーラシアに広がっていった。ジャワ原人と北京原人などである。だが、原人と旧人は絶滅してしまった。約20万年前以降に出現した新人が私たちの直接的な祖先である。更新性末期(約4万年から3万年前)になると現代人とほぼ同じ形態の新人(ホモ・サピエンス・サピエンス)が広がった。
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