大航海時代
貿易圏の拡大をめざしたイベリア半島の2国、ポルトガルとスペインは、その後西ヨーロッパ諸国が巨大なエネルギーを爆発させて大航海時代となる端緒をつくった。ポルトガルはアジアとの間に香辛料を中心とする貿易を拡大し、スペインはアメリカ大陸から大量の金銀を入手して、ヨーロッパに商業革命や価格革命を巻き起こした。中世末の地中海貿易の時代から、西ヨーロッパ人が香料(胡椒)を強く求めていたのは、肉食に原因がある。飼料作物の栽培の発達していなかった当時にあっては、家畜の飼料は自然の牧草にたよっており、冬は牧草が枯れるので、その前に多くの家畜を殺して肉として貯蔵する必要があった。大部分は塩漬けにするが、それでも冬の数ヶ月のうちには臭くなる。この臭みを消すために胡椒が調味料として用いられた。したがって胡椒は彼らにとって必需品であるが、遠い東南アジアから運ばれるためにたいへん高価であり、その取り引きによる多大な利益は、アラビア商人とイタリア商人、とくにヴェニス商人によって独占されていた。そこで新興のスペイン・ポルトガルの商人は、海路東洋に至る道を得て、直接胡椒を手に入れ、その取り引きによる利益の獲得をねらって、地理上の発見に乗り出したのである。ヨーロッパ人の世界進出、大航海時代の到来は胡椒を入手するのが一つの要因であるといえる。ちなみに「大航海時代」という言葉は日本人の造語。1962年に岩波書店から出版企画があったとき増田義郎が「大航海時代叢書」と考えた。それまでは「地理上の発見」と表現されていた。
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投稿: surfer | 2008年9月 3日 (水) 14時09分