お子様ランチの謎
ハンバーグやスパゲッティ、コロッケなど、子どもに人気なメニューが1枚の皿に載った「お子様ランチ」。NHK番組「チコちゃんに叱られる」では「なんでお子様ランチには旗が立っているのか?」という疑問。梅花女子大学で日本の食文化に詳しい東四栁祥子教授によると、お子様ランチが誕生したのは昭和になってからだという。昭和5年12月1日、東京日本橋にある三越デパートの食堂部主任だった安藤太郎(当時23歳)が数種類の人気メニューを揃えた子供用定食を考案し販売したのが始まりという。値段は30銭。世界恐慌の暗い時代でもあり、子供には楽しい気持ちになってもらおうと開発したという。ではなぜケチャップライスのてっぺんに爪楊枝と紙でつくられた小さな旗(日章旗など)が立てられたのか。番組では安藤太郎さんが登山が好きで富士山をイメージし、ごはんを山に見立てて旗を立てたと考えている。安藤さんは、その後どのように人生を歩んだのか、戦地へ行ったのか、戦後も生き抜いたのか、当時の記録や写真が一切残っておらず(おそらく空襲で焼失したのであろう)、一言でいえば「誰にもわからない」という事なのです。(参考文献:「文化教養講座 日本はじめて物語デパート事始め・大食堂とお子様ランチの始まり」渡邊洋一 歴史研究60-5、2018年5月)
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