古代の枕
日本人はいつ頃から枕なしでは眠られぬようになったのだろうか。縄文人や弥生人が枕で寝ていたという話はあまり聞いたことがない。万葉人は枕して寝ていたことは確実である。「麻久良」(まくら)という語が万葉集に見える。それより以前の古墳時代にも石製の枕が出土(実際に使用したものでない)しているから、おそらく卑弥呼は枕をして眠っていたかもしれない。枕をして寝る風習も中国から伝えられたものであろう。「木枕」(こまくら)とか「草枕」(くさまくら)などが用いられた。木枕には黄楊(つげ)、朴(ほお)、杉(すぎ)、桑(くわ)などが使われ、草枕には菅(すげ)、茅(かや)、菰(こも)、藁(わら)、篠(しの)などが用いられた。江戸時代から用いられる木枕は「垜(あずら)まくら」とも言われた。
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横になって眠るとき枕がないと窮屈であずましくないでしょうね。
投稿: 根保孝栄・石塚邦男 | 2013年3月16日 (土) 23時31分