さらば友よ
歌謡コンサートのラストは森進一「さらば友よ」。題名からアラン・ドロン&チャールズ・ブロンソンの映画を想起させる。70年代から80年代にかけて、洋画や小説と同名の歌謡曲が次々と作られた。映画の題名には著作権が発生しないので、そこから歌謡曲のタイトルにつけてもOKとなって阿久悠らがヒットを連発し、一大ブームとなった。弘田三枝子「人形の家」や奥村チヨ「終着駅」が嚆矢であろう。これらを俗に「借り物歌謡曲」というらしい。野口五郎「甘い生活」、山口百恵「禁じられた遊び」、桜田淳子「黄色いリボン」、伊丹幸雄「青い麦」、平浩二「バス・ストップ」(ママリン・モンローの映画は「バス停留所」、井上順「昨日・今日・明日」、堺正章「街の灯り」、小川順子「夜の訪問者」、城みちる「いるかに乗った少年」(ソフィア・ローレンの「島の女」主題歌)、アグネス・チャン「草原の輝き」、沢田研二の「勝手にしゃがれ」。「時の過ぎゆくままに」は「カサブランカ」のオマージュであるし、久保田早紀「異邦人」はカミュやシルクロードからインスパイアーされている。松田聖子「青い珊瑚礁」もブルック・シールズ主演映画。
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