江戸時代、日本人は白菜を知らなかった!?
たっぷりの白菜と厚揚げ。淡泊で特有の甘みのある白菜料理はとても簡単で美味しい。白菜の鍋ものは日本の家庭料理の定番だろう。ところがこの白菜の日本進出は意外に新しい。実は、最初に種が持ち込まれたのは、はるか昔。しかし、このときは、アブラナ科のほかの野菜、大根や小松菜などと交雑しやすいため栽培がうまくいかず、定着しなかった。そのご、日清・日露戦争に従軍した兵士が種を持ち帰り、中国から種を輸入しながら日本に根づいていったという説が優勢である。中国語の「パイツァイ(白菜)」をそのまま日本読みにしたのがハクサイである。
日露戦争が始まったのが明治37年なので、江戸時代や明治初期には日本で白菜は食べられていなかっのである。当然、江戸時代の鍋料理には白菜は入っていない。もちろん江戸時代の白菜漬けもありえない。一般的に食べられていたわけではないが、洋野菜とされているキャベツでさえ、江戸時代に日本で栽培されていたという。それに比べると、白菜は意外に新参者の野菜だったのである。
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