ジェニファー・ジョーンズ
米女優ジェニファー・ジョーンズは1919年のこの日、オクラホマ州タルサで生まれた。40~50年代、ハリウッドのトップスターだった。代表作は香港を舞台にしたアメリカ人記者(ウィリアム・ホールデン)との「慕情」(55)だが、ほかにもモンゴメリー・クリフトと「終着駅」(53)、ローレンス・オリヴィエと「黄昏」(53)、グレゴリー・ペックと「灰色の服を着た男」(56)、ロック・ハドスンと「武器よさらば」(57)などメロドラマの女王である。だがジェニファー・ジョーンズとの名コンビはジョゼフ・コットンである。「君去りし後」(43)、「ラブ・レター」(45)、「白昼の決闘」(46)、「ジェニーの肖像」(49)といずれも名作だ。舞台じこみの情感あふれる演技で若くて溌剌とした表情、好ましい要素がたくさんある女優なのになぜか評判はイマイチだった。生来の社交嫌いからマスコミ受けが悪く、お高いという風評がわざわいした。晩年、不振で睡眠薬の飲み過ぎ、アルコール中毒、自殺未遂と悪い噂も聞いた。生涯に三度結婚している。彼女の人生は結婚が大きく左右した。一度目は俳優ロバート・ウォーカー、二度目はデーヴィッド・O・セルズニック、そして三度目は1971年、実業家ノートン・サイモン(1907-1993)だった。2人のヨット上での結婚は評判となった。ノートンは美術品の収集家として知られ、現在、パサデナにノートン・サイモン美術館がある。情熱家の女優らしく人生も映画のように波乱万丈だったが、最後は幸福だった。(3月2日)
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