直木三十五の速筆
直木賞は近年、葉室麟(第146回)、辻村深月(第147回)、朝井リョウ(第148)、安部龍太郎(第148回)、桜木紫乃(第149回)、朝井まかて、姫野カオルコ(第150回)、黒川博行(第151回)、西加奈子(第152回)、東山彰良(第153回)、青山文平(第154回)、荻原浩(第155回)、恩田陸(第156回)、佐藤正午(第157回)、門井慶喜(第158回)、島本理生(第159回)、真藤順丈(第160回)、大島真澄(第161回)、川越宗一(第162回)、馳星周(第163回)、西條奈加(第164回)、佐藤究(第165回)、澤田瞳子(第165回)、今村翔吾(第166回)、米澤穂信(第166回)、窪美澄(第167回)がそれぞれ受賞している。
現在の作家はパソコンやワープロで原稿を書くだろうが、むかしはペンが一般的な筆記用具であった。もちろん万年筆という高級な筆記用具もあるが、貧乏な文士は「つけペン」が主流である。芥川龍之介の原稿の字の小さいのは知られているが、それよりも久保田万太郎が小さく、直木三十五はさらに細かくで細い字を書く。それに速筆である。普通の人は1日に400字詰原稿用紙10枚程度だが、直木は1日に60枚は書いた。銅色のGペンをペン軸に差し込み200字詰の原稿用紙に書く。その無理がたたって昭和9年2月24日、43歳の若さで死んだ。
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直木三十五は書きすぎだったので、早死にしたというが、原因はそればかりではないだろう。
投稿: 根保孝栄・石塚邦男 | 2013年2月23日 (土) 23時19分