四万十川の謎
四万十川は高知県の西部を流れる一級河川で、全長196㎞は四国内で最長の川である。河川の長さでは第11位。しかし太平洋戦争時の軍艦名に「四万十」はなぜ使われなかったのだろうか。旧日本海軍の軍艦名には一定の決まりがあった。戦艦は旧国名、重巡洋艦には山の名前、軽巡洋艦には河川の名前が使われる。しかしながら最上、利根のように河川の名が重巡洋艦にみられる。これは軍縮会議などためで、当初軽巡洋艦として設計されていたが、開戦時になって主砲を積み替えて重巡洋艦になったからである。ところで四万十や黒部、荒川などが艦名未採用となったのは単に語呂が悪いからであろうか。それともほかに理由があるからなのか分からない。樺太にある鈴谷川(全長83㎞)は艦名に採用されている。そもそも四万十川が日本最後の清流と称されたのは戦後になってからの話で、戦前はさほど有名な川ではなかったのだろうか。
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