信長はなぜ人気があるのか
岸田内閣の支持率が政権発足以来、低下を続けている。旧統一教会の問題、北朝鮮の核やミサイル、中国の脅威、物価高と円安、コロナ対策と課題は山積している。内閣支持率がこのまま下がり続けると、国民の信頼が失われ、経済政策はじめ何もかもが奏功しづらくなるといわれる。なぜ岸田総理に人気がないのか。いま国民が求めているのは「聞く力」の調整型ではなく「決断力」のある実行型であり、強いリーダー像である。6日、岐阜で行われた「ぎふ信長まつり」で、木村拓哉が扮する馬上の信長をひと目見ようと、なんと約46万人もの人々が来場した。キムタク人気もあるだろうが、やはり日本人の信長人気は衰えを知らない。
歴史上の人物の人気ランキングは、これまで何度も調査しても織田信長と坂本龍馬の首位争いは変わらない。なぜ2人は魅力があるのだろうか。信長などは非情で残忍な人物という一面も知られているが、それでも現代人は信長を愛している。信長の魅力は、決断力に富んでいる、私欲がない、能力主義である、不言実行のタイプである、当世風にいえば、優れた経営者であり、リーダー・シップがあるというのが評価されるのだろう。坂本龍馬は最近の政治家が維新八策とか称して、龍馬のイメージを肖ろうとするように、既成の観念にとらわれず、自由に、創造的に考え、行動することに共感を覚えるのであろう。つまり織田信長と坂本龍馬とは共通点が多い。新時代への扉を開くという点であろう。2人はちょうど300年を隔てているが、信長より400年むかしは平清盛が生きた時代である。つまり貴族の時代から武士の時代への扉を開いた清盛、武士の時代を生きた信長、明治という時代の魁となった龍馬。これの結果によると、日本人が期待するような英雄が登場するのは300年周期なので、あと100年ほど英雄が現れるのを辛抱しなければならないことになる。
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