ハロウィン前夜の悪ふざけでケガ人が出てしまうこともあるよ
仮装やコスプレをして、パーティを開いて楽しむハロウィーンもずんぶんと広まってアジアにも定着してきました。でもハロウィンが日本で知られるようになったのは1970年代になってからのことです。レイ・ブラッドベリの小説「ハロウィーンがやってきた」(1975年)やジョン・カーペンター監督の「ハロウィン」(1978年)などによるものです。ハロウィーンを題材とした映画は意外と少なくて「キャスパー」(1995年)や「ホーカス・ポーカス」(1993年)など数本しかありません。東京ディズニーランドでイベントが催されたり、渋谷で大勢の若者が集まつたりして、日本でも90年代末頃から浸透してきました。でも雑踏にはご用心!昨年は韓国・ソウル梨泰院で集まった多数の若者たちが転倒して158人が死亡するという痛ましい事故が起こりました。韓国語では「イテウォナプササゴ」と呼ぶらしい。大半が20代から30代の若者たちである。なぜこれほど大数の若者が1カ所に集結したのであろうか。死因の多くが圧死という。厳しい受験競争や兵役がある韓国では、ストレス発散になるハロウィン・イベントは孤独な若者が自分を発散している側面がある。トックと呼ばれる若者たち(日本語のオタクが訛った言葉)が、大好きなことを、思いっきり楽しもう、という感覚がある。そもそもハロウィーンって何なのか?もとはアングロ・サクソン系の祭日。10月31日すなわちキリスト教の万聖節の前日をいう。古くはヨーロッパの原住民ケルト族の収穫感謝の祭日「サウィン祭」で、ケルト暦の大みそかにあたり、ケルト伝説によればこの夜、悪霊たちが迫りくる長い冬を避けて遠くに飛び去り、魔術師たちが戸外を駆け巡って来年の予想を声高に叫び歩いたという。現在でもこれらの習慣が残されており、仮面をかぶって広場で踊り、子供たちがカボチャをくりぬいたランプを提げて行脚を行う。「ジャック・オ・ランタン」(Trick-or-treating)と言って近所を回る。本来はカブのランタンをともしながら暗い道を歩き続けたというアイルランドの伝説に由来される。
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