フゴッペ洞窟
フゴッペ洞窟(北海道余市郡余市町)は積丹半島東側入口部に位置し、日本最大級の岩面刻画が描かれている国指定の史跡である。昭和25年8月、当時、中学生だった大塚誠之助たちが発見し、その情報を受けた兄の大塚以和雄が調査したことがきっかけとなり、翌年から本格的な発掘調査が実施された。洞窟の奥行きは約5mあり、壁面に200以上の刻画がある。刻まれたものには、角や翼を持った人、仮装して踊る人など呪術的要素が強く、アムール文化との関連性がいわれている。その他、土器や石器、骨角器など、その数は千数百点に及び、約1700年前の続縄文時代の資料で、北海道開拓記念館(札幌市厚別区)に収蔵されている。フゴッペとはアイヌ語で「フムコイベ(浪声高き所)」が語源ではないかといわれる。
参考文献:「北海道フゴッベ洞窟の発掘」名取武光 民俗学研究16(2) 1951年
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