太宰治の名言
昭和時代の作家で今もよく読み継がれているのは太宰治であろう。ホラー漫画の伊藤潤三が「人間失格」を描いたのが太宰の再ブームに影響を与えているかもしれない。日本で人気があるのは文庫本などの売れ行きや読書調査でもはっきりしているが、お隣の韓国でも太宰が人気があるらしい。理由は謎であるが、おそらくコロナ禍で閉塞感を感じる若者たちの共感を呼んでいるといわれている。「人間失格」の結びにはこう書かれている。「いまは自分には幸福も不幸もありません。ただ、一さいは過ぎて行きます」。
だまされる人よりも、だます人のほうが、数十倍くるしいさ。(かすかな声)
とにかくね、いきているのだからね、インチキをやっているのに違いないのさ。(斜陽)
よい仕事をしたあとで、一杯のお茶をすする・・・どうにかなる。(晩年)
笑われて、笑われて、つよくなる。(HUMAN LOST)
ダメな男というものは、幸福を受取るに当ってさえ、下手くそを極めるものである。(貧の意地)
何もしないさきから、僕は駄目だときめてしまうのは、それは怠惰だ。(みみずく通信)
勉強がわるくないのだ。勉強の自負がわるいのだ。(如是我聞)
富士には月見草がよく似合う。(富嶽百景)
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