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2022年9月20日 (火)

何度でも観たくなる!映画とは?

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  ストーリーや結末がわかっていても、何度観ても楽しめる映画がある。その反対に面白くても一度観たら十分という映画もある。その違いはどこにあるのか。第1のポイントはカタルシス効果のある、なしがその違いを生むと考える。たとえば映画「スピード」(1994)。主役はキアヌー・リーブスで見所はアクションであることは言うまでもないが、実は女性のサンドラ・ブロックがバスを運転することで全編に緊張感が生れている。このようなカタルシスを生む映画は何度観ても楽しめることができる。第2のポイントは主演者が豪華であること。パニック映画の代表作「ポセイドン・アドベンチャー」は顛覆した豪華客船が舞台の群像劇で、一種のグランドホテル形式である。「ナバロンの要塞」や「大脱走」(1963)のようなオールスターの戦争アクションも楽しい。マックイーンが草原をバイクで疾走することでカタルシスが生ずる。「ターミネーター」(1984)「インディー・ジョーンズ魔宮の伝説」(1985)「トップガン」(1986)などヒットシリーズの第1作は新鮮さがある。だがアクション映画だけにカタルシスがあるのではない。韓国映画のハン・ソッキュの「八月のクリスマス」(1998)やイ・ビョンホンの「我が心のオルガン」(1999)にも清涼感がある。カタルシスとは抑圧されて無意識の中にとどまっていた精神的外傷によるしこりを、言語・行為または情動として外部に表出することによって消散させようとする心理療法の技術をいう。アリストテレスは悲劇を見て涙をながしたり、恐怖を味わったりすることによって心の中のしこりが浄化できると考えた。アルフレッド・ヒッチコックは現代人の不安や恐れという心理をドラマ化して、スリラーやサスペンスという分野を開拓した。「ダイヤルMを廻せ」(1954)「めまい」(1958)「北北西に進路を取れ」(1959)「鳥」(1963)など何度観ても楽しめる。第2は多くのスターが出演する映画。「大脱走」(1963)はそれぞれの個性ある俳優の名前を覚えるだけでも楽しみがある。「大脱走」の出演者の多くは故人となった。存命している俳優は?土処理を考案したアシュレー役のデヴィッド・マッカラムは83歳になる。暗いトンネル工事のためトラウマになる青年ウィリーはジョン・レイトン。現在80歳。当時は歌手として有名で「霧の中のジョニー」が大ヒットしていた。1963年には映画主題歌「大脱走のマーチ」をリリースしている。第3のポイントは「永遠のマンネリズム」。渥美清主演の「男はつらいよ」シリーズや勝新太郎の座頭市などは、一度見た映画でもすぐに忘れて2度見しても楽しめる。恋愛ものは「ローマの休日」「ある愛の詩」「ノッティングヒルの恋人」など何度も観れる。定番で王道なのにスターの魅力があるからだろうか。昨日のNHKBSプレミアム。1000人の乗客を乗せた大陸横断列車内に広まる細菌感染の危機と事件の隠蔽を謀る軍の恐るべき陰謀を描く「カサンドラ・クロス」(1976)。カサンドラ・クロスとは大鉄橋の名前。これまで何度もプレミアムで再放送しているが、パニック&サスペンス&豪華キャストでついつい見てしまう。「恐怖の報酬」や「ダイヤルMを回せ」「手錠のままの脱獄」のような古いサスペンス。アニメ「この世界の片隅に」(2016)も2度観たがその都度発見がある。第4のポイントは映像がエネルギッシュであること。フランシス・コッポラの「ゴッドファーザー」3部作や「地獄の黙示録」(1979)などが典型である。

 

 

 

 

 

 

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コメント

トム・クルーズの「ミッション・イン・ポッシブル」シリーズ、マット・デイモンの「ボーン・アイデンティティ」「ボーン・アルティメイタム」「ボーン・スプレマシー」シリーズ、(今季、新作も公開されますね)。何度見ても楽しめます。ピアース・ブロスナンの「トーマス・クラウン・アフェア」も何度見ても粋でオシャレでテンポよく爽快です。

「ブラザーズ・グリム」何度見ても面白い。

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