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2022年9月29日 (木)

ゾラ没す

E0061906_15484295_2   19世紀後半のパリ市民の生活を生々しく描写したエミール・ゾラ(1840-1902)は9月29日、パリで急死した。ゾラと妻ジャンヌ・ロズロはいつものように夏を過ごしたパリ近郊のメダンからパリのブリュツセル街に戻った。だがその夜、寝室の暖炉の故障が原因で夫妻は一酸化炭素中毒に倒れた。助けがきたときゾラはすでに死亡していたが、夫人は回復した。スキャンダルのためアカデミー・フランセーズ会員に19回も立候補して果たせなかったゾラであったが、彼の死は公葬の礼を与えられ、遺骸はパンテオンに埋葬された。ドレフェス事件でドレフェスの無罪が確定したのはゾラの死後4年経ってからであった。

   ゾラの急死を知った幸徳秋水は、「英国が一個のシェークスピアを有するはインドの宝庫を有するに優れりと。仏国のゾラを有する、またかくの如くなりき。・・・・しかも今や亡し・・・」と日記に書く。

 ゾラの代表作「ナナ」(1880年)。時は第二帝政のパリ、普仏戦争が始まろうとしている。ヴァリエテ座の女優ナナは天然痘にかかる。「ヴィーナスは腐り行く。どぶのなかや、道ばたに捨てられた腐肉からひろった黴菌が、多くの人間を害した毒素がねついに彼女自身の顔を犯し、腐らせたかのように。部屋のなかはがらんとしている。大通りから、悲痛な絶叫が怒涛のようにわきおこり、カーテンをふくらます。「ベルリンへ! ベルリンへ!」

 

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