8月の暑い日
ロシア極東のサハリン州で日本兵4人の遺骨が発見された。20歳前後の若者の骨だそうだ。1945年8月9日のソ連による対日参戦でサハリンは戦場となり、双方に2500人あまりの犠牲者を出した。8月はやはり戦争を考える月であり、戦後はいまだ終わっていない。2006年頃、安倍晋三は「戦後レジームからの脱却」を唱えた。日本が敗戦の結果、連合国から押し付けられた制度や価値観を改め、憲法改正をはじめとした改革を行おうということである。最近、麻生副総理が講演で「ワイマール憲法もいつの間にかナチス憲法に変わっていった。あの手口、学んだらどうかね」と発言し、国際社会から非難を浴びている。このような発言の背景は日本の保守政治家の本心のように思える。2000年に森喜朗は「日本の国、まさに天皇を中心としている神の国である」と発言した。マスコミからは国民主権や政教分離に反するものと非難されたものの発言を撤回することはなかった。つまり保守政治家の理想とするところは立憲君主制による戦前回帰につきる。過去の歴史認識が問われているが、戦争への反省は忘れ去り、愛国主義的な風潮が若者の支持を得ている。震災後、経済不況を乗り切りため、独占資本家と政治家が全体主義を目指すというコースは戦前とよく似ている。日本人は戦前から少しも成長していない。
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いつも楽しく拝見しています。麻生氏の発言、確かに妄言ともいうべきものやと思う。ただあの手の会を開けば彼があの類いの話をする位、容易に想像できるはず。いわんや彼は前科者。批判さるべくは主催した桜井よしこなる人物。そしてその後ろで糸をひくメディアなり。
投稿: ステレオタイプ | 2013年8月 2日 (金) 22時10分