ニコライ・グルントヴィ
ニコライ・フレデリック・セヴェリン・グルントヴィ(1783-1872)はデンマークの牧師・教育家。グルントヴィはフォルケホイスコーレ(国民高等学校)の創始者として有名である。彼は既成の学校が無意味な暗記、試験、理念のない実学教育、立身出世をめざす競争を施しているとして、それらを「死の学校」と呼んだ。また彼は「教育(教え導く)」という言葉を嫌い、教育とは本来「生の自覚」を促すものだと考えたのである。そのような教育を行うためにもフォルケホイスクーレの創設を提唱した。そして試験も資格も問わず、学びたい者が自由に学ぶことが可能であるフォルケホイスコーレは、当時の農民解放運動に支援されて、デンマーク中に広がっていったのである。のまた彼の教育思想はデンマークのみならず諸外国にも大きな影響を与えた。内村鑑三は「デンマルク国の話」において彼の思想を述べている。またデンマークが小国でありながら、国家再建のため酪農国家の建設を企てたことなど、敗戦国の日本に大きな影響を与えた。
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