バグダード
750年、ムハンマドの叔父アル・アッバースの4代の孫、アブル・アッバース・アブドゥッラーがウマイヤ朝を滅ぼして、アッバース朝をひらく。アッバース朝は初め都はクーファから起こったが、762年7月30日、第2代のカリフ、アル・マンスール(754-775)の時に、ササン朝の旧都クテシフォンに近いバクダードの地を選んで新たな首都が造営された。アル・マンスール以後6代のカリフの治世、約1世紀間はアッバース朝の全盛期であり、とくに「千夜一夜物語」で有名なハールーン・アル・ラシード(786-809)の治世はまさにその黄金時代にあたった。都バグダードは東西交通の中心地として「世界の十字路」と称され、その人口は150万人とみられ、繁栄をきわめた。アッバース朝の国旗は「黒」い布であり、兵士は頭に黒い布を巻いて戦った。現在シリア、イラク、イエメンの国旗は「赤、白、黒」の三色旗である。アッバース朝は、その後、軍人による半独立政権が辺境地域に乱立して衰退し、10世紀以降はブワイプ朝をはじめ、ファーティマ朝、セルジューク朝などが成立した。(Abbasids,Abu al-Abbas,Harun al-Rashid,Baghdad)
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