猛暑と地球温暖化
6月26日、東京都心では、6月として最も暑い36.2°Cを観測した。この先1週間は夏の暑さをもたらす太平洋気圧が勢力を強めているので厳しい暑さが続くとみられる。いま世界各地でみられる豪雨、洪水や大水害、猛暑などの異常気象は何が起因しているのであろうか。
まず近年の異常気象とみられる現象が起こっている背景には、地球温暖化が原因であるとする説が考えられる一方では温暖化懐疑論もあった。猛暑の原因には、複数の要因があり、科学的に立証することはなかなか困難である。地球温暖化とは、産業革命以降の石炭の使用と、1960年代に始まる石炭・石油の大量消費により、大気中の二酸化炭素量は増加してきた。地球温暖化に強く影響する二酸化炭素の排出量削減は国際的な課題になっている。地球温暖化に伴って、熱による海水の膨張などが起こり、海面が上昇している。海面上昇は20世紀の100年間で約170mmと推定され、このまま上昇が続けば、沿岸部や低地に暮らす多くの人々の生活に影響を及ぼす。このほかにも農作物の耕作可能な地域が変わったり、感染症を媒介する動物の分布域が広がったりするなどの影響もみられる。
今年はロシアのウクライナ侵攻をきっかけに、ロシアが欧州への天然ガスの供給を停止したため、エネルギー危機が起こっている。そのため欧州では石炭火力発電の利用が拡大している。温暖化の原因は人間活動の活発化が大きい。2007年の国連第4次報告書で「温暖化には疑う余地はない」と結論づけているが、今年の夏は世界的規模の猛暑が来ることは間違いないだろう。(森山厄介)
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